はい今回も駄文です。しかもドラゴンクエストシリーズをやったことがない人には全く意味がわからないと思いますので覚悟してください。
けっこうゲーム好きの僕は、子供のころ、ファミコンのドラゴンクエストが大好きだった。特に転職したり、仲間を入れ替えたりできるという画期的システムがつまったドラゴンクエスト3は面白くて、スーパーファミコンでリメイクされたときも何度もやってしまった。そんなわけで、大学生になってもドラクエをやっていたのだが、レベル上げというのはひたすら同じような敵を何時間も倒しつづけるという繰り返し作業で、あんまり面白くない。
そうして何時間も、ひたすら時間をつかってレベル上げをしているときに思った。「せっかく時間をかけて、レベルを上げて、いい武器を買って、呪文を覚えて、すごく強くなってもゲームが終わったら何も残っていないじゃないか。だったら、現実世界でレベルを上げたほうが、かっこいいんじゃないのか?でも現実世界で強くなるって何?」
うーむ。
お金をかけて強い武器を買うより、お金をかけて専門学校に通って強い資格とか取った方が、人生のレベルあがんない?イオナズンとか覚えるより、英単語いっこ覚えたほうが強くない?装備という意味では、いいパソコンあればいいよね。
そう思ったら、ひょっとしたら仕事という面において人生はドラゴンクエストみたいなものではないか、と思い始めた。それから、卒業する前まで、簿記とか情報処理技術者の資格とか取る度、ひそかに「ちゃらららっちゃっちゃっちゃーん。レベルがひとつあがった!」と、思っていた。
そこからの仕事人生もだいたいドラクエである。
コンサルティング会社は、まさにドラクエ3のルイーダの酒場(キャラクターの登録所)であった。
ルイーダの酒場に行くと、名前と職業が登録されたリストがある。冒険に必要なキャラクターは、頻繁に主要メンバーとして使われるため、どんどん経験値が上がっていく。経験値があがればどんどん強くなる。そのままその職業を究めることもできるし、一定レベルに達すると、転職をして新しい能力をつけられるようにもなる。一方、使われないキャラクターは冒険に誘われず、レベルが低いまま酒場で待つことになる。呼ばれないからレベルがあがらないし、レベルが上がらないから呼ばれないということで、いつの間にか登録から消されてしまう。
コンサルティング会社に入社すると、名前と過去の職業(新入社員は何ができるか)がリストに登録される。プロジェクトに必要とされている人材は、頻繁にいいプロジェクトに誘われどんどん実力をつけていく。実力があればさらにおもしろいプロジェクトに入れるようになり、さらにレベルがあがっていき、給料も上がる。そのまま昇進していくこともできるし、転職の声もかかるようになってくる。一方、優秀ではないと思われているコンサルタントは、プロジェクトに誘われず、実力がつかないまま暇つぶししながら待つことになる。呼ばれないから実力がつかないし、実力がつかないから呼ばれないということで、いつの間には「そろそろ辞めてはどうですか」と声がかかるようになる。
良くも悪くも、完全に同じシステムである・・・。
コンサルティング会社を辞めてからも色々冒険を繰り返しているが、新しく強い仲間が加わったり、仲間が抜けたり、新しい裏の世界(国とか)に行けるようになったり、結婚して子供ができたり(ドラクエ5)と、なかなか現実の人生もイベントが盛りだくさんで、なかなか飽きがこない。
10年ぐらい仕事していて最近気づいたのは、現実の人生でも、がんばってレベルを上げて次のステージにいくと周りの敵がさらに強いので(周りの人のレベルがさらに高いので)、いつまでたっても全然楽にならないということ(逆に、周りの敵が弱いと思っている場合は、倒しても経験値が上がらない敵と戦っているだけなので、いつまで経ってもラスボスには近けないだろう)。僕も早く、「これぐらいレベルが上がればラスボス戦に挑めるな」と思うぐらいのレベルに達したいものである。
といっても、現実にはラスボスへの道ははるか先だ。というのも、最近の悩みは「転職するとレベルが1に戻される」という、現実の転職でも本当に当てはまるシステムである。僕の仕事は今までの仕事とかなり違うので、まさにレベル1に戻ってしまった。早くレベル20ぐらいまでにはしなければ!と焦る今日この頃である・・・。
ところで、いつも「敵が強すぎる・・・」と実感しているのは、僕の戦い方のせいでもある。僕はどちらかというと、「レベルが十分に達する前に強い敵が出る町に行ってしまい、死
にそうになりながら苦労するタイプ」である。人によっては、「十分レベルが上がってから堅実に次の町に進むタイプ」もいるし、「効率よくメタルスラ
イムだけ倒して、ぱっぱと先にすすむお利口さんタイプ」など、色々な戦い方があるわけだが、僕は興味本位ですぐ動くし、できそうにないことはやらないというポリシーなので、いつも残り体力が少ない。
みなさんはどういう戦い方をしているのでしょうか?
それでは皆様、よい週末を。