厳しい状況
GMATの勉強は、がんばってもがんばっても先が見えない。やはりそもそもReadingが全般的に弱いせいもあってか、勉強しても勉強してもVerbalの点数がなかなか伸びている手ごたえがない。いったいどうすればいいのか・・・。GMATという試験は、受験回数が「1年に5回まで」という制限があるので、失敗するとどんどん追い込まれていくという血も涙もない試験だ。GMATでは、試験センターで試験を受けた直後に結果が画面に表示される。だから毎回、今回こそ笑って試験会場を出たいと願って会場に向かうのだが、4時間の試験の終わりにはいつも画面を見つめてがっかり。あっさり700を超えてしまう人もいる中で、こんなにやっても結果が出せない自分の力不足にがっかりしてしまうばかり。 最低でも680点はないと今年の出願は厳しいが、現実的には今の点数ではどこにも出願できない。一刻も早く結果を出さなければ、仕事が忙しくなり、もう勉強する時間はなくなるので受験自体無理になるかもしれない。実は、去年も受験しようとしたのだが、週の労働時間が100時間をずっと越え続けていたため、朝2時とか朝4時に帰宅する状況でさらに勉強とエッセイを両立させることは現実的にはできなかった。朝4時に細かいしょうもないことを頼んでくるマネージャーに、「こっちは受験もあるんだ」とキレたこともあったが、「受験はお前が勝手にやっていることなんだから甘えるな」みたいな喧嘩になるだけだった。そんなわけなので、言い訳の許されないコンサルティング業界では、仕事が本格的に始まれば受験も含めて個人の都合は全て甘えん坊さんのたわごとなのである。環境ビジネスの立ち上げ戦略の仕事はなんとかなるとしても、とにかく、時間がない。 しかし、本当に何が一番つらいかというと、プライベートの状況だ。僕は繊細な部分もあると思うが心の防御力は高いので、普段はここまで追い込まれることはない。でも今回は、考え事をするだけでストレスで吐き気を感じるぐらい心の余裕がない状況だ。精神疾患に関しては僕はある程度知識があるので、これ以上自分に精神的に負荷をかけてはならないとも思うし、ああ、早く休むことができたら、といつも思う。逃げたい。でも、逃げることもできない。 僕はどうやら相当青い顔をしているようで、いろいろと人に心配をかけてしまっている。地元の友人たちが支えてくれるのは本当に心強かった。でも、中でも、以前友達の結婚式で会った大学の後輩が、そんなダメダメな状態を隠せないぼくを見て、何があったんですかと、とても心配してくれている。すごく優しくしてくれるし、僕も頼りたいけど、後輩にまで迷惑をかけられなくて何も説明することができない。「僕は君に何もしてやれないぞ」と言う僕に、それでも、「次に古賀さんに会うときに、きれいなものをいっぱい見せられるように、色々探しておきます」と、後輩は言ってくれた。事情を何も知らない彼女が、精一杯僕にできることだったんだと思う。 仕事も、受験も、プライベートも、今が人生の山場なんだという感じ。こんな状況で常に前向きでいるということは本当に難しいけど、今はいつかこの空が晴れると信じて、突き進むしかない。 ※2012年追記:大学の後輩=後の奥さんです。