Entries by yokichi

天下一品

ないんだよ。 こってりしたラーメンがないんだよ、ボストンには。 88超級市場という激しい名前のアジア食品スーパーのフードコートにはケンラーメンというラーメン屋があり、なかなかいいのだが、こってりしていない。油だ、油が足りない。まあ、ニューヨークまで出かければいいラーメン屋も寿司屋もあるんだろうけど、そのためだけに行くのは面倒だ。 こちらでは、好物である牛タンが実は日本よりよほど安く手に入る。あと手に入らない好物は、寿司のエンガワと、こってりしたラーメンだ。ボストンはシーフードの質が良く、寿司はおいしいから、エンガワはいいとしよう。それにエンガワも、ヒラメから買えば入手できなくはない。ただ、昔から、仕事に疲れたらラーメンを食べて気合を入れてきた僕としては、こってりしたラーメンがないのが苦痛なのである!じゃんがらラーメンのぼんしゃんとか、目白の丸長のつけ麺とか、天下一品のこってりとか、食べたいなぁ。 というわけで。 日本から、持ってきていただきました。天下一品のラーメンお持ち帰り用6食入り。パチパチパチパチ。 食べてみると、ちゃんとお店と同じ味がするではあーりませんか。あーこれだよこれ!!!この、こってり感!!!ジャンクフード万歳!!! ちなみに写真は二食目だから。具がなくなっても、スープだけで、つけ麺にして食べているんだから。悪い? あー、あとは、肩までつかれるお風呂に入りたい。アメリカに来て、日本人のアイデンティティは、消えるどころか燃え盛らんばかりなのである。

中間試験中、睡眠不足。

ここ最近日記の更新が遅れてしまった。それもそのはず、中間試験とケース・スタディの嵐で、生きるのが精一杯の毎日だった。まだ中間試験の最中だけどね。 スケジュールを見ると、絶対殺す気だよコレ!と思う。先週は、3ケースの日が3連続で、3ケースの日は授業は夕方の3時から5時に終わる。そこから勉強なので、朝3時ぐらいまで翌日のケースの予習をし、そこから朝方にかけて試験勉強をするという状態。といっても4時間は寝ないと体がもたないので、ケースの準備は力を抜きながら、なんとかやり過ごした。 いやあ、とりあえず半分終わっただけでもハッピー。なんだかんだいって、結構大変だったなぁ。 「寝なくてもいい体力と集中力が持続する精神力がほしい」とつくづく思った。でも自分でも面白いのは、「時間がもっとあったらいいのにな」と思う一方で、「早く時間が経って試験が終わらないかな」とも思う。この微妙なオトメゴコロ! 大変だなあ、と思うときもあったけど、コンサルタントとして仕事していたころに比べたらはっきり言って楽なもんだ、と気楽に考えるようにしている。 忙しい時期は、毎日朝3時から5時ごろまで仕事をし「最近明るくなるのが早くなったな」とタクシーの中から空を見て、2時間ほど寝てから8時に家を出るというのを繰り返していたが、今は4時間は寝られるので体力的にも楽。それに、クライアントの期待を上回る戦略を追求し続ける精神的プレッシャーに比べたら、「自分で責任とればいいんでしょ?」と平和ボケしていても平気なので精神的にも楽。 いやほんと。戦略コンサルタントになりたい方、それなりに覚悟しましょう!(笑) うちの前の木。本当は昼間に紅葉の写真を撮りたいのだが、なかなか時間がとれず。

30年前の手紙

両親がボストンに来たとき、父親が古ぼけた封筒を僕に渡してきた。古ぼけて、まっ茶色になった封筒。表には、うちの実家の住所と父の名前が書かれている。 なんと、実家の戸棚の奥に30年以上前に僕宛に書かれた手紙が見つかったという。そんなものが存在していたということも父は忘れてしまっていたらしい。父は、「面白いものがあったぞ」という感じで封筒の中身を取り出して見せた。 「これは、お前の名前を山口喜久一郎さんがつけたときの手紙だ。」 実は、僕は自分の名前を誰がつけたのは知らなかった。名前の意味もよく知らない。子供の頃、誰かがつけた、だけど昔の人なので古臭い名前になった、その人は僕が小さいときに亡くなった、と聞いていた。その人が誰かなんて知らなかったし、母親が「自分の子供なのに名前もつけさせてもらえなかった」と嘆いていたので、僕にとってはあまり思いいれのある名前ではなかった。 それが、どうも僕の名前は祖父の兄である山口喜久一郎さんがつけた、というのだ(ちなみに、おじいさんが婿入りして古賀姓になっているが、もともとはうちは山口の家系)。彼が僕の親戚であることは知っていたが、名づけの親であったことは知らなかった。ちなみに、防衛庁長官だった中西啓介氏は、うちの家系で秘書をやっていて、うちの家系と結婚した人なので、ぼくの直接のおじさんである。 インターネットで調べればわかるが、山口のおじいさんは、国務大臣や衆議院議長などを勤めた政治家であり、本で読むかぎりは豪快な人であったようだ。会った記憶もない、そんな破天荒な祖父の兄が30年前に書いた僕への手紙が、今になって届いた。 問題は、読めないんです。 ひとつは、そもそもなんて書いてあるのかわからない。もうひとつは、読めても昔の言葉なので意味がわからない。国語力がないので・・・。 というわけで、誰か、読むのを助けてもらえませんか。というわけで、ここに載せてみます。ただ、大体わからないでもない。 どうやら、僕が活躍する世代には階級が消滅し、官僚ではなく経済力が権力に代わる実力の時代がくる。そういった新しい時代において、広い心を持ち万人に愛され幸福な人生を満喫するという事を望んで洋吉とつけたようだ。   志を高く持ち、忍べ、というのが、彼の僕へのメッセージだということだけは、わかった気がする。 山口のじいちゃん、お望みの通りなのか、毎日夜中まで勉強している「忍」の毎日です。でも、自分の「忍」耐力のなさ、未熟さを毎日のように痛感する毎日だから、まだまだこれから。 しっかりと志を高く持って、気を引き締めていこうと思うよ。

両親ズ、ボストンへ。

僕の両親と、妻の両親がいっぺんにボストンに来た。9日間あったので、比較的ゆっくりできただろうと思う。幸い、今は晴れた空がとてもさわやかで紅葉も本当に美しい、ボストンでは最高の季節なので、気候も楽しんでくれたんじゃないかな。 といっても、皆さんは遊びに来ただけじゃなく、僕たちのボストンでの生活がどのようなものか、僕たちが元気にしているかを見に来てくれたのだ。僕は勉強であまり時間がないけど、せっかく来てもらったこともあって、ついつい勉強そっちのけで話し込んでしまった。けれど、なんとか勉強にも支障なく過ごすことができたと思う。 平日は学校を案内したり、近所のスーパー(Shaw’s)や近くのショッピングモール(Watertown Mall)で買い物してもらったり、ボストン美術館を見てもらったりした。週末は僕も一緒に動けるので、一緒にボストンを観光した。お昼はQuincy Marketのにぎやかな雰囲気を楽しみ、名物クラムチャウダーを食べる。お昼はボストン名物Duck Tour(水陸両用車)で、ボストンの観光名所をまわりチャールズ川を周遊した。夜はLegal Seafoodでこれまた名物の牡蠣やロブスター、チャウダーを満喫した。ちょっと歩きすぎて、へとへとになっちゃたけどね。 後半には、サザンアイランドとナイアガラの滝を見て回るツアーに一泊二日で行って頂いた。天気も最高で、スケールの大きな紅葉もとても良かったとのことで、すごく楽しかったと言ってもらえた。うーん、よかったよかった。 でも、僕の父親が最も楽しんだのは、実は僕の授業を参観をしたことだったようだ。世界から集まった学生たちのディスカッションを見た事や、教授と話し握手できたことをとても良い経験だったと言ってとても喜んでいた。根っからの経営者である父からすると、息子がハーバードの学生であることを誇りに思ってくれているのだろうね。それがすごいことなのかどうかはおいておいて、喜ぶ父を見て、30歳になってようやく親孝行のひとつもできたのかな、と思う。日本に帰って、ハーバードのシャツを着て、幼馴染みの悪友たちに「息子の授業を見てきたぞ」と自慢する父の姿を想像すると、なんだかおかしくて笑ってしまうのだった。 ボストン旅行、お疲れ様でした。

楽しいぞ!アウトレットモール。

今週末は、なんと、4連休なんです。金曜日から月曜日まで、お休み。だんだん疲れてきている僕たち学生にとってはとてもよいリフレッシュ。 というわけで、木曜日の授業が終わってから、久々にデートにおでかけ。行き先は、ボストン近郊のアウトレットモール、Wrentham Village Premium Outlet。車で一時間弱かかるので、ひさびさの遠出です。 おくさんはおでかけということでおしゃれをしている模様♪おにぎりをつくり、麦茶をタンブラーに用意。さらに空のペットボトルにトロピカーナのオレンジジュースを詰める。車に地図とiPodをのせてさあ出発だァ! 9月末を迎えたボストンは、まだまださわやかな気候で、道の広い高速を窓とサンルーフを開けて走っていると、カラッとした風と、広々とした青空がとても気持ちいい!うーん、これでサングラスして犬でも後ろに乗せたら典型的なアメリカ人の出来上がりだな。1時間するとアウトレットモールに到着!平日午後で人気が少なく、得した気分だ。 巨大な駐車場もさることながら、中の広さもすごい。服や靴の店だけでも100店ぐらいありそうだな。といっても、ブランドに疎い僕にはほとんど何の店かもわからないのだった。二人で少しキッチンウェアや寝具あたりを見ただけで1時間ぐらいかかってしまった。フードコート(レストランがいっぱいあるエリア)でおにぎりとクラムチャウダー(ボストン名物!)を食べて一休みしてから、自由行動タイム。僕はナイキ、アディダス、リーボックなどのスポーツブランド店を中心にあちこちまわる。おくさんはブランド服や靴など中心を見て回っていた様子。あれこれ悩んでいるうちに、あっという間に暗くなってしまい、閉店の9時を迎えてしまった。 リフレッシュのため・・・といいわけしつつ、普段は財布の紐が硬い僕も今日はそれなりに使ってしまいました。にしても、広くて歩き疲れたなぁー。 アウトレットなんか特にそうだけど、アメリカってショッピング楽しいよね。売り場も広くて、品揃えもいいし、フードコートなんかあったりしてご飯も食べられるし。

当選

国民の皆様、 皆様の清き一票のおかげで、クラス委員(の技術委員)に当選致しました! ・・・クラス委員ぐらいで騒ぐなって?勉強も大変だし、これぐらい楽しませてくれ。明大生としては、学力ではなく笑いで勝負するしかないのだ。 クラスの何人かからお祝いのメールももらってしまった。

話さないスピーチとStanding ovation

クラス委員の選挙プレゼンテーションがあった。 プレゼンテーションはクラスの合間の昼間に行われるので、いつもと違ってランチにピザが支給された。みんな、のんびりとピザを食べながら各立候補者の話を聞いて、投票先を選ぶ、というわけだ。(投票自体は後日オンラインで行われるから、まだ結果はわからない・・・。どうなるかなー。) プレゼンテーターは教壇に立って、一分間のスピーチを行う。一分しかないので、皆簡潔に、インパクトがあるように”なぜ自分に投票したほうがいいのか”を説明なければならない。効果的なプレゼンテーションのために、皆プロモーション用の紙を教壇のプロジェクターから大きなスクリーンに映してスピーチをする。 まずは、プレジデント(学級委員みたいなものだね)候補たちがプレゼンテーションを始める。「僕は○○大学でプレジデントとしてクラスをまとめてきた経験もある・・・そして、僕が当選したら、この3つの事を約束する・・・こういうクラスにしていきたいと思う。みんな、僕に投票してほしい。」クラスのみんなが各プレゼンテーターを拍手で送り出すと、次の候補者の名前が呼ばれる。 そんなこんなで、僕が立候補している技術委員のプレゼンテーションがまわってきた。まずは、競争相手であるSharam君のプレゼンテーションから。 「みんな、僕はコンピュータに詳しいし、何かわからないことがあったら何でも聞いてくれ。それに僕は(Yoより)教壇にすぐに走っていける。」Sharam君は走るそぶりをしたりして、みんなを笑わせる。「みんな俺に投票してくれ!」クラスのみんなは笑いながら拍手。 で、僕の番。 僕が歩き出すと、みんなすごい拍手。うーん、どうやら謎めいた東洋人として、注目を集めているようだ・・・。「Yo! Yo!」と応援の声が聞こえる。僕は声援に答えるように右手を上げながら無表情で教壇に向かう。 教壇に着いた僕は、プロジェクターの台に「ドカン!」と白紙をたたきつける。みな驚いてシーンとなる。プロジェクターに白い紙が大きく映し出される。注目が集まる。 僕は何も言わずに青いペンを取り出し、文章を書き始めた。 VOTE OR BE HACKED (投票しないとハッキングされるぞ) 皆がどっと笑い出す。 そう、僕は「投票してくれ」などとは言わない。脅しているのだ。(もちろん冗談だけど) It is up to you. (投票するかはあなたが決めることです) ハッキングされて困るのはお前だ、という意味ね。 But I personally kindly recommend you to vote me (だけど、個人的には親切心から僕に投票したすることをおススメします) 僕は真顔で書き続ける。書くたびに笑いが巻き起こり、後ろでは「He is crazy!」とかいう声が飛び交っている。 for your happy life in HBS for two years. (あなたのハーバードでの幸せな二年間のために。) みんなスクリーンを見ながら大騒ぎ。すごい拍手が巻き起こっている。 で、僕は最後のパートを書き直す。 for your happy life in […]

VOTE OR BE HACKED

クラス委員の「技術委員」に立候補してみます。 他にもクラスでよく発言するやつが立候補しているので、勝てるかどうかはわかりません。 選挙ポスターをつくれ、といわれたので作ってみた。 みんな細かく色々書いていたけど、英語でグダグダ書くのがめんどくさいので、簡潔に。 (C) NAMCO プレゼンは金曜日。勝てるかなー? ちなみに、我が家の写真がそろったので、アップロードしておきました。 みなさん、ぜひ遊びに来てね。

英語ができませんけれども

この年になっても宿題してます。宿題っていうか、予習だけど。 ハーバードの授業はすべてケーススタディで、授業中でのディスカッションでの貢献で評価の半分ぐらいが決まるため、必然的にしっかり予習しないといけない。英語ネイティブの皆さんは、さくっと終わらせている模様だけど、こちとら英語が苦手なので何倍も読むのに時間がかかるわけです。 月曜日 ケース・スタディ 3教科、授業終わったら予習6時間 火曜日 ケース・スタディ 2教科、授業終わったら予習9時間 水曜日 ケース・スタディ 3教科、授業終わったら予習6時間 木曜日 ケース・スタディ 2教科、授業終わったら予習9時間 金曜日 ケース・スタディ 3教科、授業終わったら予習9時間 TOEFLやTOEICで何点取ってもだめだなこりゃ。しょせんNon-Native。 授業中、ディスカッションについていききれないのもきつい。 いいたい事はある。でも、今、何の話を皆がしているのかわからないため、何もいえない。 むかつく。 ということで、先日、クラスのオリエンテーション中、みんなの前で、手を上げてみた。 「正直言って、君たちの言ってることの30-40%はわからん。多くの人は発音がはっきりしないし、ロールプレイとか君たちが何を話しているのか、ぜんぜんわからない。もちろん自分でキャッチアップするけど、今、思ったように貢献できないことはどうにもならないんだ。」 と、90人の前で言い放ってみた。みんな静まり返った。しーん・・・ 「それは、君だけじゃない。僕もスラングとかわからなくて困ることがある」と、ブラジル人が続く。 すると、アメリカ人のクラスメートが次から次へと手を上げる。 「僕たちは、もっと言葉に気を使うべきだ。スラングを使うのはよくない。これは、僕たちアメリカ人がグローバルなビジネスをする上でも重要なはずだ。」 「留学生が手を上げた時には、手を上げないようにするというのはどうだろう?」 「教授に掛け合ってみよう」 みんなが色々な提案をしてくれた。もちろん、根本的な問題は解決できなかったけど、僕の意図は伝わり、皆が尊重してくれた。「クラスメートとして、思っていることを正直に言ってくれたことはインプレッシブだ」と、クラス中のみんなが拍手してくれた。 ま、英語、できないけど、いいか。そのうち、何とかする・・・。 でも、逆に英語ができないのに入れたんだから、他の人に比べて英語も学べてラッキーだと思うことにして、今日も英語で、戦います。 留学生のみんな、がんばりましょう!

PreMBA Class of 2008語録

君たちは毎日のように、自分に質問する機会がある。”今日、私は何を学んだだろうか?”(Prof. Carl Sloane) ケース・ディスカッションでの発言において最も重要なのは、正しいことを言うことではない。他の人々に影響を与えることだ。(Prof. John Deighton) 質の高い発言に必要な3つの「i」を覚えておきなさい。inference (推理), implications (示唆), and insights (洞察)だ。(Prof Mukti Khaire) ケースディスカッションの本質は、学ぶこと、そして教える事だ。積極的にミスを犯し、他の皆に教えなさい。(Prof. Anath Raman) 新しいことを学ぶにあたって最も難しいことは、過去を捨て去ることだ。(Prof. Tom Piper) 他の生徒に新しいことを教えなさい。質の高い貢献のために必要な条件のひとつは、あなたが他の誰かの学習をいかに助けたかだ。(Prof. Ananth Raman) 道理をわきまえた人は、ある意見に対して率直に反論できる人だ。(Prof. Sandra Sucher)