三日坊主によるTwitter三日目

現在出張でワシントンDCに来ております。

雪のせいでフライトがキャンセルが出ているそうで、ミーティングがキャンセルになってしまった。アメリカは巨大すぎで電車で移動できないので飛行機が止まるとお手上げです。うーん、ひさびさに持ってきたスーツも意味なし。

さて、Twitterをはじめて3日目になりました。3日坊主の僕としては今日が山場です。相変わらず、言いたいことをひねり出しながら、この文化に慣れる練習をしているところです・・・という時点であまり合わないのか!?

Twitterというのはやってみると奥が深いので色々勉強になる。

まず、独自のシステムルールがある。リプライやリツイートなどのルールも結構複雑だ。リツイートすると、文字制限で書ける文章が短くなるなど、色々と面倒なことが起こる。シンプルすぎて複雑。

それから、人間関係からレイヤーを取り除くのでオーディエンスの想定自体ができず、発言内容から相手への興味を削除しなければならない。エグゼクティブと幼馴染と知らない学生さんが同じレイヤーに並んでいる。しかも、つぶやきはプッシュ配信なので相手を選べない。必然的に発言内容はリーダー・セントリックではなく自分セントリックになる。ここできびしいのが、自分セントリックなコミュニケーションスタイルに慣れていないといいたいことが浮かばないということ(笑)相手がいなくても自分の意見があって、しかもそれを多くの人に向かって言いたい人に向いている。自発性があって、自分が好きでないとだめだなこりゃ。

あと、ブログというのは「フロー+ストック」の概念だが、Twitterは完全に「フロー」の概念しかない。発言のほとんどはゴミみたいなもので、たまにゴミじゃないと思う人がいるとチャットが始まるなどの化学反応が発生する。ゴミであれば流れいく先は無だな。

総合的に考えると、基本的には僕にはTwitterは向いていない気がするんだけど、もう少し続けてみよう。心理学の勉強になるし、わざわざ僕のために新規登録してくれたみなさんにも悪いしね(笑)

愛のTwitter

Twitterというものをまったく使っていなかったのだが、ためしに使い始めてみよう(3日坊主の可能性が90%)。

ところで、何をつぶやけばいいのかよくわかんない。誰か教えて(笑)

http://twitter.com/yokichi

5段階評価でみる、ウォールストリートの人とシリコンバレーの人

普通の人

特徴:

  • 多少のでこぼこはあるがどれも3付近

ウォールストリートの人

特徴:

  • すべてほぼ満点、強みのカタマリ
  • 最低点が高いのが大事

シリコンバレーの人

特徴:

  • 基本的に弱みのカタマリ
  • 最高点が高いのが大事
  • 最高点が振り切れている

鳩が丸まるほど寒い

鳩は寒いと丸くなるらしい。

ただ今の気温はマイナス10度だが、風があるので体感温度はマイナス21度。人一倍寒いのが嫌いなのに、なんでこんな寒い町に住んでしまったのだろう
か・・・。

仕事が異常に面白い

今日の日記も完璧に独り言です。誰も聞きたくないだろうけど、楽しいことは、言いたくて仕方がない!

僕は、ボストンのベンチャーキャピタルであるGlobespan Capital Partnersで、Business DevelopmentのDirectorをしている。日々何をしているかというと、投資したアメリカのベンチャーの成長を実現するために、アジア展開、主に日本人なので日本への展開をサポートしている。

これは、プロダクト・サービスの分析、日本における市場性の分析、参入戦略策定、顧客の識別、パートナー候補分析・パートナーシップの締結、JV設立、現地法人設立、現地の経営者雇用、マーケティング、営業、およびこうした流れに関わるネゴシエーション全般だ。要するに、基本的にベンチャーの経営者として必要なことは何でもする。

早いもので、Globespan Capitalに入ってからはや9ヶ月が経ったが、この仕事が毎日楽しくて仕方がない。

夢がある

ベンチャーキャピタルは、どう考えても無理っぽいような、夢みたいな話を実現しようとしている。この夢みたいな話が現実に変わっていく成長のプロセスにはすごくポジティブなエネルギーがある。ワクワクする。例えば、うちのセカンド・ライフ。仮想現実の世界で生きろなど、子供じゃあるまいし、そんな映画(マトリックス)みたいなめちゃくちゃな話あるかと思うが、僕達は大真面目で実現しようとしている。くだらない?まあそうかも。しかしこういう夢があるから、世界が変わるのだと思うよ。そういう仕事が、しかもたくさんできるのは、本当に楽しい!

僕は10年前と人間の生活がどう変わったかといわれると、常にテクノロジーの進歩を思い出すのだが、こういうイノベーションを生み出すということを仕事にできるというのは、とても光栄なことだ。

素晴らしいCEO達と、大きな仕事ができる

HBSのケースに登場するような優秀な起業家・経営者たちと経営戦略についての議論を毎日のように行っているわけだが、彼らから学ぶものはとても多い。こんなすごい人たちと一緒に普通に仕事しているというだけでも、なんて恵まれているのだろうと日々思う。

以前もカリフォルニアのベンチャーでマーケティングディレクターをやったのもとても面白かったが、投資家として経営に携わると戦略のスケールが一気に上がり、CEOと同じ目線で、CEOと仕事をすることが圧倒的に増える。頭悪いことを言って申し訳ないが、僕は大事なことをやったほうが面白いので、これはとても楽しい。

運命共同体としての連帯感がある

戦略コンサルタントだったときとの比較なのだが、投資先が失敗すれば投資家も失敗という「当事者」側に立つと、企業参謀として参加していても連帯感がまったく違う。ビジネスモデルを信じて、経営者を信じて、危ない橋を共にわたりながら一緒に仕事していると、やはり思い入れが強くなるし、やはり信頼関係が強くなる。この感覚はなかなか言葉にしにくいが、なんかやっぱり、投資先のビジネスやテクノロジーは愛しちゃうよね(笑)

(全てのベンチャーキャピタルが、投資先がうまく行かなくなったということで、すぐに潰すとか、血も涙もなくレイオフや社長交代をするとか思っているならそれは魂が腐りすぎである。少なくとも、会社を殺すか生かすかの意思決定に迫られるとどうなるか見たこともないし、中でどんな議論をしているかも知らない人に、そういう無責任な事を言われたくはない。)

経済的インパクトが大きい

ベンチャーキャピタルというのは、働いている人数もとても少ない、ちっぽけなビジネスである。うちの会社も投資メンバーはたった10数名。

100を200にする狭義のプライベートエクイティ(バイアウトファンドなど)と違って、0を1にするベンチャーキャピタルは規模が小さい。しかも、経営者としての仕事が非常に大変なので、多数の投資をすることもできない。ましてヘッジファンドなどの公開企業に投資するファンドと比べたら、投資可能なビジネスも少ないし、一回あたりの投資額も少ない。

しかしそれにも関わらず、「産業を創造する」という仕事の社会的インパクトは大きい。継続的な新産業の創造は、雇用を創出するエンジンであり、経済的競争力の源泉を生み出す。日々の仕事はとてもミクロなのだが、長期的な経済に対する価値創造の力はマクロレベルである。これはとてもエキサイティングだ。

情報の集まり方がすごい

ベンチャーキャピタルの情報ネットワークはすごい。うちの投資対象は「世界」なので、アントレプレナーたちのビジネスプランをさばいているだけでも、世界中から最先端のオモシロ情報がどんどん集まってくる。会社としても、ベンチャーキャピタル向けの情報ソースもいろいろあるし、こういったものにアクセスできるのは非常に勉強になる。

特にテクノロジーオタクとしては見逃せないものも多い・・・。いや、これは単に、趣味として面白いという以上の意味はないのだが。

飽きない

僕はめちゃくちゃ飽きっぽいのだが、この仕事は飽きない。そもそも、ベンチャーというのは波が激しいので、重要な案件を落とせば一発で経営危機に陥り追加投資が必要になることもあるし、いきなり大きな案件を獲得して急成長になることもあるし、あれよあれよという間に大企業に買収されることもあるのだが、全てが一瞬で起こるために、日々ジェットコースター。また、投資先が多いため大量のプロジェクトが同時に走っており考えることに事欠かない。しかも、どのビジネスも奥が深い。カーボンナノチューブをつかった次世代半導体を作っているといわれても最初は「ハ?」である。こういうのを理解するために勉強するだけでも、新しいもの好きとしてはとても楽しい。

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いや~、本当に楽しい。こんな話をしたら、無限に続けられそうな気がするので今回はこの辺で(笑)

明日の仕事も楽しみだなあ~。

教師というレバレッジのかかった仕事

当たり前だけど、教師って、すごく重要な仕事だなーと思う。

前に「君が生きていたということ」という日記でも書いたように、僕は人が生きているということの意味は、「その人が生まれた世界」と「その人が生まれなかった世界」の「差」であると考えている。

そういう意味では、教師という仕事は、レバレッジが効いている・・・つまり、一人が多数に影響を及ぼすが故に、通常では生み出せないような、非常に大きな「差」を生み出す可能性のある仕事である。だから非常に重要な職業であると思っている。

(参考)レバレッジ=金融用語。端的にいえば、借金して投資をすると、本来手持ちのお金で取引可能な何倍もの額の取引をできるけど、利益も損失も通常の何倍にもなるという話。最近、金融危機で巨大な金融機関があっさりぶっ飛んだのはレバレッジの威力のなせるわざ。

こうしたことから、僕は教師という仕事が素晴らしいと思う一方で、僕などがやるのは良くないと思っている。

レバレッジがかかっているせいで、生み出せる「差」が大きいのは間違いないのだが、これがプラスに働くとは限らない。教師という職業を選ぶ上での「差」とは、「自分が教えた時と他人が教えた時の差」なので、自分よりよい人がいるのに自分が教えてしまえばその差は「マイナス」であり、与える影響が多い分、通常の仕事の「何倍ものマイナス」になる。よって一般論として、どんなに自分が教師として尊敬されるべきだと信じていようと、教師としての総合力が一般社会からみて平均以下であればその人は激しく世の中に悪影響を与えていると自覚しなければならない。

ってなわけで慎重ではあるのだが、知能、技術、熱意、愛情、人間性が優れた人が教師をやることによるプラスの影響は計り知れない。時々素晴らしい教師を見ると、ああいう風になれたらな、って本当に思うよ。

最近でいうと、クリステンセン先生はとても尊敬しているなあ。

僕が最初にクリステンセン先生を見たのは、別の教授が教えているイノベーションの授業中。先生は黙って教室に現れて、席の一番後ろの空いているところに座った。そして、授業中、僕たち学生がしている議論のノートをずっととっていて、授業が終わったら黙って帰っていった。そういうのを、何度もみた。日本だと、ふんぞり返って「教えてやる」って感じの先生が多かったから、彼の本気で学生から学ぼうとする謙虚な姿勢にとても驚いた。もちろん、先生は教師としても非常に熱心である。毎日、教壇に立つたびに、生徒一人一人の顔を見て、困っていることがないか、自分に何かできることがないか心配しているといっていた。あと、「日本のイノベーションの課題 」でも書いたが、先日クリステンセン先生の去年最後の授業に参加した。実はその数日前、先生は、自身の命に関わる深刻な懸念を医師に伝えられたところで、授業ができるかも怪しかったのに、先生は授業に出てきて、「私は、君たちの成功に完全にコミットしている。いつでも私のところに戻ってきなさい」と言っていた。それぐらい、学生を大切にしているのだ。

僕もあれぐらいすごくなれたら、教師になってみたいものだなあ。

It’s a Small World

数日前、仕事でちょいとアトランタに行ってきた。ニューヨークに住んでいる日本人のT田さんと一緒。T田さんは半年前から何度も連絡を取り合っている、商社系のお仕事をされている方である。朝食を一緒に食べていて、お互いの出身地を聞いたら、なんと僕の実家の前のマンションが実家らしく、一緒の小学校・中学校に通っていた事が判明。で、親の仕事を聞いてみたら、どうも塾の経営をされているらしいのだが・・・ちょいまて、この人、僕の塾のT田先生に似ている・・・。やっぱり、僕が何年も通っていた「T田塾」の息子さんでした。ひょぇ~なんという確率!!!

今日はボストンを散歩していたら、駅で奥さんの知り合いに遭遇。大学時代に所属していたオーケストラで、同じビオラパートだった人が、数日前にボストンに転勤になったらしい。ボストンにある日本の大企業は数社しかないというのに・・・なんという偶然!!!

地球の裏で身近な人とどんどん出会う。世界はどんどん小さくなってるなあ。

それでも給食を残したらどうなるのか。

昨日の話。

うちに冬のインターンで来ているMIT Sloanの女の子の誕生会がGlobespanのオフィスで行われた。パートナーは来なかったが、バックオフィスの女性を中心に、社員の多くが集まった。

そこで僕は、なんでか覚えていないけど、「日本の給食」の話をしたわけですよ。ええ。

「僕が小学校の時には、給食というものは残してはいけなくて、食べ終わらなければずっと教室に残される。だから、どうしても食べられなくて泣いている子もいた。僕も、食べたくないものがあったら、無理やり飲み込んだもんさ・・・」

そしたらアメリカ人の皆様の反応は一緒であった。

  1. まず、チョー驚く。
  2. そして、「そんなわけがない、ぜったい嘘だ」と言う。
  3. 僕は言う。「嘘じゃねえ。」
  4. そして僕に聞く。「残したらどうなるの?」と。
  5. 僕は答える。「残させてもらえない。」
  6. そして僕に聞く。「それでも、残したらどうなるの?」と。
  7. 僕は答える。「だから、残したらどうなるかとかではない、残させてもらえない。」
  8. そして僕に聞く。「だから、それでも、残したらどうなるの?」と。
  9. 僕は答える。「だから、残したらどうなるかとかではないんだってば残させてもらえないの!!!」
  10. そして僕に言う。「わかったけど、それでも、残す子が絶対いる。」と。
  11. 僕は答える。「お前らアメ人にはわからんのだ・・・。」

で、最後の質問がきた。「それで、日本では今でもそんな凄いルールが残ってるの?」僕は答える。「さあ・・・。でも僕が子供のころにそうだったわけだし、そんなに凄い前じゃないから、同じかもなあ。」

アメ人ども全員が、「ププッ」「ニヤ~」っとして何も言わない。(Yo、お前が子供の頃など、遠い昔だ・・・)そう顔が物語っていた・・・。

ところで、今日はウチの社長の誕生会であった。

で、昨日の話がどうしても納得がいかないメリッサが話を蒸し返す。「日本では給食を残しちゃいけないのよ!」と、誇らしげに、僕がした話を、そのまんまみんなに話す。

そして、昨日はその場にいなかったCFOのメアリーが僕に聞いた。

「それで、残したらどうなるの?」

(以下同文)

Happy New Year!

喪中だからタイトルを英語にしてみた。意味ないかもしれないけど。

最近のボストン。3回目の冬ともなると、寒いのにも慣れてきた。

というわけで、最近のアップデートでも。

悩める若者、古賀家に一ヶ月ホームステイ

ここ一ヶ月、我が家に一ヶ月ほど日本から現実逃避(マジ)しにとある若者、I君がホームステイに来ていたのでとてもにぎやかだったよ。家事やちぇん太の世話もしてくれて本当に助かったし、家族が増えたみたいで面白かった。(いいな、このモデル・・・ホームステイ代としてちぇん太の世話をしてくれる大学生でも募集しようかな~。)

昼間は一緒に観光したり、ハーバード・ビジネス・スクール訪問を一緒に回ったり、ベンチャーキャピタルのオフィスに来てもらったりして、夜は人生相談というかそんな感じで話をひたすら聞くという感じだったけど、それなりに元気を取り戻した様子。

今日現在では日本に帰っています。つらいこともあるだろうが、未来は明るい。羽ばたけ!若者よォォ!(笑)

新年のカウントダウン

新年のカウントダウンはHBSの同級生の家でやりました。英語が話せないI君も子供たちに囲まれて一緒に遊んでいた。

セシリア(僕と奥さんの結婚式のフラワーガールだった女の子)とちぇん太のランデブー!あのころはまだ小さかったのに、もう5歳になって、すっかり世話好きのお姉さんになっていた。時がたつのは早い・・・。

初夢

今年の僕の初夢は、思い切り一重まぶたのちぇん太がついに二重になるというめでたい夢でした。ちなみに、僕は二重であり、奥さんは一重であるため、奥さん
の反応は「微妙・・・」。一方、奥さんの初夢は、エディ・マーフィーに熱く迫られる夢だったそうです。それも微妙だなオイ。絶対本人の声じゃなくて日本語の声優さ
んの声だったに違いない。

映画「AVATAR」をIMAX 3Dで観た

これテクノロジーオタクとしては「素晴らしい」といわざるを得ませんな。CGの完成度はもはや現実との区別がつかないほどであり、それを3Dにすることで存在しない世界にリアリティを生み出している。

僕はそのうちテクノロジーは現実世界と仮想世界の境目をなくすと思っている。センサーとコントローラが発達し、外部環境の5感へのフィードバックが完璧に近づくにつれ、現実と非現実を区別するのが一般人には不可能になるシステムが作られるのは時間の問題だ。そのうち週末は仮想世界で過ごすことになるだろうし、知的労働も仮想世界で済ませるようになると思うが、「そのうち」は僕が生きている間にくるかどうかは微妙だね。ただ、ベンチャー投資的には、この分野は必ず伸びる・・・そういう意味では、僕たちの投資先であるLinden Labのセカンド・ライフには長期的にまだまだ期待しております。

テクノロジーオタクとしては、超直球勝負のストーリーとか、「別の星の生物なのにしぐさがいちいちアメリカ人」というところとかはどうでもいいのだ。早く、AVATARレベルのCGの世界で生活したい!

アメリカのベンチャーキャピタルビジネス、上向きの予感

僕が一度面接をしたのだがVisaのタイミングが合わずに話が終わったAdmobは、年末に$750MでGoogleに買われた。入ったクラスメイトのStock Optionは1億円はいっているのでは?逃した魚は大きい(笑)。とはいえ、うちの会社も、ここ一月でJajahがTelephonicaに買収され、Quattro WirelessがAppleに買収された。けっこう高値でEXITしたし、ほかにもIPOについてもいい感じに準備が進んでいる投資先がいくつかあって、アメリカのベンチャー産業に前向きな風を肌で感じはじめている。

(余談だがAppleの秘密主義はやっぱり強力。Jajahに比べてQuattro Wirelessの売却話はTech Crunchなどにもなかなかリークされなかった。僕の知り合いがAppleに会社を売却したときの話をきくと、常にSteve Jobsが直接彼ら社長本人に電話をかけてきて、全部Steveがその場で決めるので、Apple社内でもほとんど知られていないのだ。ちなみにSteveの電話での発言はいちいちカッコいい。)

最近送られてくる投資銀行などからのアナリストレポートも2010年のIPOに関しては前向きな発言を良く見る。もちろん、全体的に結果が出るまではまだまだ厳しいとは思うが、希望を持って結果を出せるように取り組もう。こんな不景気だからこそ、世界に、日本に、イノベーションを起こしていきたい。

という建前の元、今年も適当かつ楽しくやってこうと思いますので、愛の日記をよろしくお願いします。

Impossible is nothing

気づけばもう年の瀬ですね。2009年は本当に色々あった年でした。

今年は本当にひどい始まりでした。不況の中、慣れない地球の反対側で、いきなり転職活動しなければならなくなって、ビザの問題もあって本当に苦しい思いをしました。ビジネススクールを出たばかりの大切な時期に、家族と学費の借金を抱えて、ゼロからスタートとなって、さすがにプライドのあまりない僕でもへこみました。

でも、無職でHBSを卒業したときも、今年の転職活動もそうでしたが、その時は最悪の経験だと思っていた事が、振り返ってみると、いつも最高の経験になりました。だからこれからも、悪い事が良い事に変わることってあるという事を、いつも忘れないようにしたいと思います。

また、悪い事を良い事に変えるプロセスの中では、勇気を失わないというのが大切だったと思います。僕の場合は幸運にも、どんなに激しく殴られても、アドバイスをしてくれる多くの皆さんと、いつもニコニコの家族がネットのようにダメージを吸収してくれたおかげで、勇気を保つことができたと思います。

フツーの日本人である僕が、海外での就職経験がない中で、やりたいことをやるなんて、不可能に近い事は良くわかっていました。でも、不可能だと思うからこそ、失敗してもいい。不可能だからこそできたら面白い。

数年前に、「Impossible is Nothing」というアディダスのキャンペーンが盛んに行われていました。「Nothing is impossible」(不可能な事なんて無い)の倒置にも取れますし、「The word impossible means nothing」(不可能だという事に意味は無い/「不可能」だから、どうしたというんだ?)というふうにも取れます。いい言葉。

僕は六本木のアカデミーヒルズという自習室に通いながら受験勉強していましたが、山手線車内のモニターに流れるこのキャンペーンを見ながら、自分が海外にMBA留学するなんて、夢みたいな話だけど、不可能だからどうしたというんだ・・・そう思って、苦手な勉強を続けました。

当時からすると、MBAに留学できることはもちろん、海外で仕事をするなんて挑戦ができることも、ましてアメリカのベンチャーキャピタルでディレクターとして仕事できる事も、どう考えてもImpossibleにしか思えない事でした。だけど、夢みたいなばかげた話でも、失敗するまでは、Impossibleとは限らないよね。

まだまだ景気も良くないし、来年も悪い事もあると思う。変化の時期というのはいつも悪く感じるものだけど、きっと良い事に変えていけると思う。

来年も、Impossible is nothing だと思って挑戦して行きます。

みなさん、よいお年を!

  • When I was eleven, I had a growth hormone problem. (11歳の時、僕には成長ホルモン障害があった。)
  • But being smaller I was more agile. (でも、僕は背が低かった分すばしっこかったんだ。)