英語だとなぜ会話が赤ちゃんレベルになるのか

はい今回も駄文です。

最近は英語にも慣れましたが、アメリカに来たばかりのときは英語で話をするとバカになり、あかちゃんのようになってしまったものです。

その原因は、「日本語でのディスカッション時」と「英語でのディスカッション時」それぞれのケースで、脳内Windows タスクマネージャCPUがどう使われているかを見ればわかります。

まず、日本語でのディスカッション時。

日本語でディスカッションしているときは、DiscussionStrategy.exe(これから議論がどちらに向かうかを予測しながら相手を説得するために必要な発言を決定するプロセス)に脳のほとんどが使われています。同時に、ロジックも動作しています。言語にはほとんど脳を使っていません。

CPU利用率は58%、これから難しい問いかけが来てもまだCPUには空きがあります。

そして、英語でのディスカッション時。

日本語の時にはほとんど使っていなかったlanguage.exeという言語プロセスが激しくリソースを消費しています。他の知的活動に割り当てる計算リソースがほとんど空いていません。この状態では、脳はほとんど重要なことを考えていないので会話は赤ちゃんレベルに下がってしまいます。

Windowsでいえばビジー(砂時計が回りっぱなしで反応しない)状態であり、難しい問いかけが来るとしばらくフリーズします。なお、ビジー状態が長く続くと発熱や頭痛等のハードウェア障害が起こります。

ちなみにもう3年以上アメリカにいるのでさすがにもう91%は使っていませんが、まだ30%は使っているかも?うーむ。

英語でビジネスの議論をする上で本当に大切な事は、脳のリソースを言語より知的活動に重点配分することです。文法的に正しいバカな事を言うよりも、本質を突いた事を言うことのほうが重要だからです。しかしこれがまだまだ難しい。もっとがんばって、language.exeの利用率を一桁に抑える事が目下の目標です。さっ、コメディ映画でも見るかな?

そんなわけで、メリークリスマス! せっかく作ってもらったGlobespanのe-cardがあるのでお暇なかたはどーぞ

13 replies
  1. snap-chan
    snap-chan says:

    はじめまして、英語勉強中の、日本のただの主婦です。
    どうやってこちらのサイトにたどり着いたか、もう忘れてしまいましたが、毎日拝見しています。

    脳内が、「ビジー」、「フリーズ」、「ハードウェア障害」・・・。
    自分が、現在、英会話学校で英語を話す時などの状態を思い、笑えました。(・・・というか、笑えない、といった方がいいかも。。)

    ところで、さしでがましいようですが・・・、
    前のお写真が、爽やかで、好きです。

    Reply
  2. yokichi
    yokichi says:

    > snap-chan さん

    こんにちは、英語勉強中の、ただの会社員です。

    僕にとっても笑い事ではないですよ。きっとハードウェアが優れている人は処理速度が速いので問題ないのだと思いますが・・・。メモリも少ないのでボキャブラリーも少ないです。

    前の写真のほうがいいですか?うーむ・・・どういう写真がいいのかなぁ。

    Reply
  3. chika
    chika says:

    あ、あと、「知識の広がりが、アメリカ人とは違うところにある」ってのもありませんか?つまり、彼らが当然常識として知ってることを、我々は知らない。でも、そのかわり、彼らが全く知らないことを大量に知ってるんだけど。君たち、四大文明も三大発明も中国王朝の変遷もゲルマン民族の大移動もコロンブスの卵も三大栄養素も知らない癖に・・・。(でも、そういうこと知ってても例として使ったりできない。なぜなら英語でどういうか知らないので)。笑

    今は、仕事だと、日本語にちょっと足したくらいまでlanguage(英語)のCPU負荷は下がったかなぁ。プライベートではもっと差は広がりますが。仕事は(努力すれば)ちっとの辛抱ですヨ!

    Reply
  4. yokichi
    yokichi says:

    > Chikaさん

    あ~それはありますね、確かに。僕も会社のバックオフィスのお姉さま方のゴシップトークが始まると、今でも赤ちゃんです。

    知らない単語が出てくると、脳内単語検索・類推作業にCPUが消費される気がします。英語努力しないとな~、がんばりますです。

    Reply
  5. MK
    MK says:

    MIT Sloan在籍中のMKです。留学当初からおっしゃることとまったく同じことを私も考えており、私の場合はLanguage.exeにListeningとSpeakingの2階層があり、当初はListeningだけで勘ピュータがフリーズし、「大丈夫?」って良くディスカッションで言われたものです。そして哀しいかな留学から1年半たったのに今でもListeningの利用率は7割を超えていて、勘ピュータも未だにフル稼働中です(泣)。
    言い訳ですがクリスマス休暇などになるとずっと妻子と過ごしているので着実に幼児化が進み、突然自分の会社のボードミーティングにいくと最初の30分間はパルプンテにかかってしまいますね。
    ほんと、子供にはこういう経験はしないで、言語を超えた戦いを必然のものとして欲しいですね。
    といいつつ日本語の忘年会大歓迎です。お時間があれば、今度お会いできると光栄です。

    Reply
  6. yokichi
    yokichi says:

    > MKさん

    仰るとおり、こんなくだらない努力は子供にはしないで欲しいものです。

    でも90%から70%になれば、3倍考えられるのでずいぶん楽になったでしょ。忘年会いいですね~。ってもう27日だけど・・・。

    僕も年末年始はボストンにいるから、いつでもお会いしましょ♪

    Reply
  7. もちだ
    もちだ says:

    そのお気持ち、まったくよくわかります。僕はアメリカに行ったころ、英語をしゃべりながら車を運転するというのがなかなかできませんでした。そのときにまったく同じことを考えたものです。

    Lauguage.exe = 70%
    Drive.exe = 50%

    というような感じでしたでしょうか。

    Reply
  8. hiromi
    hiromi says:

    はじめまして。海外在住IB勤務mixです。
    読ませていただいてとても納得しました。
    なぜ英語だとたいしたアイディアがミーティングの時にでてこないんだろう・・・と思っていたんです。
    だんだん自分がいやになってくることもしばしば。。。
    かなり納得です。

    Reply
  9. Maria
    Maria says:

    日曜日のお茶会(留学の部)に参加させて頂きましたMariaです。先日は貴重なお話有難うございました。

    留学経験ゼロで英語力をどこまで高められるかチャレンジ中なのですが、古賀さんの英語力に関するお話にもとても感銘を受けました。

    言葉の選び方や文章の組み立てのほか、日本語⇔英語間で思考の切り替えをしていると凄く消耗する感じがして、英語のみのディスカッションだと2~3時間が限界です。常に英語モードで考える(=英語を英語のまま理解する)訓練をする、すらすら自然と使える表現をコツコツ増やしていくのが、CPUの空きを作る近道でしょうか。

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