アメリカでの就職の話 (6): The Mind of Entrepreneur
というわけで・・・最後に雑感を書いてみます。
エリート人生どころか、失敗の連続の中でアップアップしながら生きている僕の姿にドン引きしている皆様や、「アメリカで仕事などやめよう」と思った皆様の姿が目に浮かぶようですが(笑)、今回のアメリカでの就職活動は、僕自身にとってはとても良い勉強でした。日本で同じ事をしたら仕事的にも生活的にもはるかに楽ちんだったと思いますが、むしろアメリカで色々失敗できたおかげで学ぶことがとても多かったと思います。
僕がシリコンバレーでであった経営者たちから学んだことのひとつは、なんというか、The Mind of Entrepreneur みたいなものです。起業家精神というか、「そんなものは成功しない」と毎日のように全否定されながらも実行に移す執念、失敗と挫折をひたすら繰り返してもダメージをうけない屈強なハート、だめならだめで後ろを振り向かずさっさと次の手を考える前向きさです。「まず無理だがもし実現できたらすごい」という事に挑戦してしまう空気の読めないバカがいないとイノベーションはおきないのだと思いますが、そういう意味では成功している起業家の話を聞くと彼らバカっぷりは僕などとは比較にならないほどとてつもないと思います。僕は、そういう心をもった人が好きなので、そういう風に、鮮やかに生きていけたらなと思います。
「アメリカで働いてみたい!」なんてうわごとはエリートコースの人にしてみたら馬鹿が失敗しに行っているようにしか見えないでしょうが、日本を出たいなどと空気の読めない事を言ってしまう人はそもそもエリートコースで生きていく気がないんだと思うので、僕はアドバイスを求められたら「大変だろうけど、夢を実現したいならがんばってみたら」と言う様にしています。日本では、一流の大学を出て一流の就職先に入らなければならないという鬱陶しいレール重視の風潮がありますが、そんなこと言ったらほとんどの人が息苦しくなっちゃいますから、レールに乗り損ねても自分らしく笑って生きていくことのほうが大事だと思います。その先がアメリカだろうと何だろうと。
「日本に帰らない覚悟がないならアメリカに行くな」とかいう声もありますが、これは「険しいがレールはしかれている」、つまりがんばれば何とかなることが確実な人生を生きている人の考え方です。冒険者に必要なのは、帰りの食料(引き返す覚悟と準備)と、先に何も無くても笑い飛ばす頭の悪さではないでしょうか。「背水の陣」という言葉も違和感があります。背後にあるのは自分で作った水溜りぐらいでしょう。失敗して帰国しても、アメリカで挑戦したせいで人生めちゃくちゃになったなんて言い訳を聞いたことがないし、そんなに大失敗だとは思いません。無責任ですが、やってみて後悔するかどうかは、自分に聞けばわかるはずです。Follow your heart.
あとそうだ、最後に。就職というのは、自分の実力の話というより、他人との関わりの話です。僕がアメリカで就職活動をしている際には、信じられないぐらいに多くの人(含む家族)が僕の相談に乗ってくれたし、励まして勇気付けてくれたし、心配してくれたし、夢を持たせてくれたし、そして、仕事もくれました。仕事をくれるのが他人である以上、どんなに偉そうな顔をしている人も、就職というのは他の人に支えてもらう事が必須なんです。だから、そもそも難しいアメリカでの就職活動をしたいなら、たくさん人を頼って、たくさん人のことを大切にすることが、最初の一歩かもしれません。
というわけで、なんかえらそうな事をいっぱい書いてしまったのですが、アメリカの就職に興味がある皆さんの参考になれば、幸いです。
連載おしまい。
P.S.
今後は単なる日記に戻しまーす。こういうのを書くタイミングをくれたChikaさん、ありがとうございました。
I just realize “No Challenge, No Life!!”
We really have nothing to lose, so just challenge it and do it, and Who care?
I call this my Life!
どうも初めまして。いつもブログ楽しみに拝見しております。今回の米国での就職記、映画のみたいなスリリングな展開で最後のほうは目頭が熱くなる思いで読ませていただきました。現在僕は日本でサラリーマンをしているのですが、数年内に北米にて“留学→現地で就職”という目標を実現させることをモチベーションに日々の生活を送っていたこともあり、なにか他人事とは思えない共感のような物を勝手に感じました。
現状アメリカで職を得ることがいかにたいへんなのかや、面接での生々しい話などとてもおもしく逆境にもめげずにポジティブな姿勢でいる古賀さんにはとても勇気づけられました。僕なんかはこうやって先人の方達が苦労の末に切り開いて来た道の後をたどることがやっとのことだとは思いますがこれからも自分に正直に “Foloow your heart”であるべきだ!っと思いました。ありがとうございます。
読みきりました。これからも何かあるかも?と期待させる終わり方、
というか、あったほうが楽しいですよね(無責任にすみません)。またいつの日か手記を投稿いただくこと、楽しみにしております。通常の日記も、楽しみに読ませていただきます。
> ま さん
がんばりましょう。
> Koh さん
そうですねー、確かに結構色々ありましたし、気持ちの浮き沈みはありましたよ。でもわかっていたことだし、自分で決めたことなら結構耐えられるのではと。
> ありがとう さん
終わり方がご期待に沿えず申し訳ないですが、お許しを・・・。まあ現実の話ですから、こんなもんです(笑)
古賀君が無職で卒業した時はちょっと心配してしまったけど、いつのまにか仕事が見つかっていて、その次の仕事もいつの間にか見つかっていて、「流石だな~」なんて暢気に思っていたんだけど、実は帰国寸前のところまで行ったんだね!古賀君の苦労や頑張りも凄いけど、古賀君の奥さんもこの時期に初産を経験したりで肉体的にも精神的にもとても大変だったと思うんだけど、「畑を耕せば良いよ」と古賀君のやり方をサポートして、物凄く立派だと思います。お二人の「生きる姿勢」からは学ぶべきものが沢山あると思います。
「Follow your heart」って言葉私も好きだなあ。映画ブレイブ・ハートで、死に行く父がまだ少年だった主人公に「Your heart is free, have the courage to follow it.」っていうシーンがとても印象に残っているんだけど、人って色々なものにがんじがらめになっていて、自分の心に正直になる事が難しかったりするんだよねえ。でも正直に生きていかないと死ぬとき絶対後悔すると思うので、自分の心の正直に生きていきたいと思います。
はじめまして。
アメリカ就職サバイバル記を楽しく読ませていただきました。
HBSを卒業されたエリートの方と聞くと、もっとagressiveで出世命のようなイメージがありましたが、古賀さんのブログの切れがありながらlaid backな姿勢に惹かれました。
でもLayoffの告知を受けてCEOに最低賃金で働くから・・・と掛け合うところは古賀さんも既に起業家精神を持っていらっしゃると言うことですよね。
普通レイオフされた土壇場でとっさに頭を切り替えてカウンターオファーをする事まで思いつかないと思います。
影で100%サポートする奥様もすごいなーと思いました。
これからもブログの更新を楽しみにしています。
> Mika
そういえば、就職活動でヒューストンに来ることがあるなら泊まってねって言ってくれたよね。君のような友達がいるから成り立ってるわけですよ・・・。たしかに普通の奥さんはこんなの許してくれないだろうなあ。いい根性してると思うよ。Follow your heart – 確かに、心のままに生きるにはシンプルに生きないといけないよね。これは僕も心がけようと思うよ。
> Kay さん
そもそも出世とか肩書きとか収入によって、自分がしていることを他人に評価されるのが嫌いなので、そういうAgressiveさはないですね。僕は仕事のことをブログで書かないのであまり面白くないと思いますが、まあ、お茶でも飲んでのんびりしていって下さい。
おっと、言葉足らずですみません。古賀さんの冒険は、これからも続くだろうな、これが終わりじゃないだろうな、という意味です~!それにしてもお子さん、いい顔してますね!
> ありがとう さん
いえいえ!
息子は最近バイバイができるようになって非常に嬉しく思っております。
先日は楽しい会話をありがとうございました!
(メイントピックは深刻問題ですが、楽しかったです(笑))
yokichiさんのブログからは、いつも笑いややる気をもらえると思っているので久しぶりに寄らせてもらいました。
うーむ、実に激動の日々だったのですね。
しかしとても素晴らしい。。。人生上がったり下がったり、気分も盛り上がったり盛り下がったり、人間はそういうことを繰り返しているのでは?と思っている私は、人生はネタ作りだと考えたりする時もあります。
そういう意味で、yokichiさんの人生がとても濃厚にみえ、素晴らしい!と思いました。
saroちゃん
いえいえ、これからも楽しくやっていきましょうね。僕はノリだけで生きていて、効率よく生きようともしていないのでアップダウンが激しく、ネタなら豊富です。まー君もそうだと思うけどね。苦労は多いけど、楽しく一緒にがんばろうね!
臨場感のある日記を読めて、本当に楽しかったです。
僕は古賀さんの後輩で学部も同じです。
大学入学前は、2年間オーストラリアや中国で働き遊んでいました。今も交換留学でシンガポールに来ています。日本の外資系で就職したく色々な対策を練って度々日本に帰国しているのが実情ですが、、、、
でも、古賀さんのブログを読んでやっぱり人生って紆余曲折があって良いと思うようになりました。明治だから無理だとか色々な事を周りから言われますが、今は無理な事に挑戦していてとても楽しく就職活動を行っています。就職活動とは人生の中の1つの出来事です。もし駄目でも、その時また考えて、行動に移して行きたいと思います。
全くまとまっていないコメントですが、何か勇気を頂いた気がします。
本当にありがとうございました。
おおー、僕も交換留学行きましたよ。楽しんで下さいね!明治大学だから無理とかいう話をよく聞くというのはとてもいいことです。僕もしょっちゅう言われてきました。それはつまり挑戦しているということですね。
人生一度きりだから、楽しくやりましょう!
初めまして。いつも楽しく拝見させて頂いております。現在米国の日系企業に勤務しておりますが、米国企業への転職活動を行っている最中です。立ち入った事をお伺いし恐縮ですが、古賀さんの転職時のビザ取得に関し、お差障りの内範囲で教えて頂きたくコメントさせて頂く次第です。私の現在のステータスはE-2で、米国企業への就職においてはH-1Bのみ取得可能との理解ですが、スポンサー変更による裏書は出来ず、取得申込み時期が極めて限られるH-1Bの新規取得が必要となり、仮に採用されてもすぐに米国内で働けない可能性があると思われます。古賀さんの場合、H-1BからH-1Bへの書換え?に関するご経験をご教示頂けないでしょうか。厚かましいご相談で申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。
金曜日に8月16日付けでレイオフが決まったものです。週末にビザの情報でも得ようとして英語、日本語でググッたところ、このサイトにたどりつきました。普段、知らない人のブログに感想を残すようなことをするタイプの人間ではないのですが、あまりにも古賀さんのレイオフ時の時の状態と状況が似すぎてて、おもわずコメントしてしまいました。
現在、レイオフ決定、8月でアパートのリース切れ、現在妊娠後期(私の場合自分なので就活に更に不利)、つまり、飛行機に乗れない状態です・・・
これから、古賀さんのように、ビザの準備と、現会社との交渉と、職探しをして、最後の最後まで悔いのないようにがんばって、いつか日本人の学生の旦那と一緒に笑って今の状況のことを話せる日がくることを信じてます。古賀さんのブログでとっても元気づけられました。ありがとうございました。就活中、つらいことがあれば、また読み返させてもらいますね~
> NYRさん、
すみません・・・ちょうど忙しいタイミングに頂いた昔の記事に対するコメントだったため、失念してしまいました。。。きっともう遅いと思いますが、H1-Bに関しては、アメリカでは弁護士は初回のコンサルティング無料のところが多いので、プロの人に状況を共有するのが一番確実ですよ!
> まきんこさん
それは、同じぐらいはまっていますね・・・。むしろ本人が妊娠なので大変ですね。でも二人がいれば世界はきっとハッピーです!仕事より赤ちゃんのほうが大事。気軽に立ち向かいましょう!
いつも楽しく拝読しております。米国の会計事務所に日本からの出向で来ています。引き続き米国で働きたく、現在就職活動中です。元気をもらいました。ありがとう。
> ポジティ部部員さん
アメリカでの就職、応援しています!