内定辞退
Sおじいちゃんは、例のソフトウェアベンチャーだけでなく、別のベンチャーのCEOもやっている。今日は、おじいちゃんのオフィスに出向いて内定を辞退する話をしてきた。
話はとてもスムーズだった。ちょうどSおじいちゃんも僕と同じような立場であるため、むしろ僕の心配をし始めて頂いていたようで、円満に辞退ということになった。
でも、死ぬ前に知っていることは全部教えてくださいと毒を吐いておいた。
Sおじいちゃんは、例のソフトウェアベンチャーだけでなく、別のベンチャーのCEOもやっている。今日は、おじいちゃんのオフィスに出向いて内定を辞退する話をしてきた。
話はとてもスムーズだった。ちょうどSおじいちゃんも僕と同じような立場であるため、むしろ僕の心配をし始めて頂いていたようで、円満に辞退ということになった。
でも、死ぬ前に知っていることは全部教えてくださいと毒を吐いておいた。
ディフェンス面(これがないと仕事不能)での評価結果
ディフェンス要素 | 米モバイルベンチャー | 日本ソフトウェアベンチャー |
健康保険 | ○ | △ |
ベンチャーにしてはしっかりしている | まだ法人として健康保険契約が存在しないので、自分で会社を代表して契約しなければならない。間に合うか微妙 | |
永住権 | ○ | × |
無条件OK。弁護士事務所はこちらのほうが資本金が大きいので認められやすいとのこと。 | 日本法人の社長がやや渋っていたがSおじいちゃんのプッシュでOK。しかし問題発生。ファウンダーとして普通株を取得することになるはずが、普通株を取得している会社からはグリーンカードを発行できないことが判明。リスクをとって起業しているのに普通株がもらえないというのはかなり厳しい。 | |
株主構成 | ○ | ? |
Trinity Venturesのようなトップベンチャーキャピタルや、Adobeといったしっかりした企業からの投資を受けており、株主構成が分散しているのでリスクは低い。 | 株式はファウンダー一人に集中。僕はSおじいちゃんと仕事するかと思って検討しているわけだが、ファウンダー単独の意見でSおじいちゃんを解雇できるという時点でリスクがかなり高い。ファウンダーの調査はしてみたがアメリカで通用する強みが少ないので評価困難。 | |
フィット | ○ | × |
かなり長いこと僕のような人を探していたようで、永住権やストックオプション追加などの交渉にもきわめてフレキシブル。 | Sおじいちゃんと仲良くしていたので内定をもらったという感じだったし、ファウンダーも僕のことをほとんど知らずに内定を出しているのでフィットがある可能性は低い。 |
う~ん、モバイルベンチャー圧勝。
オフェンス面(これがあると燃える)での評価結果
オフェンス要素 | 米モバイルベンチャー | 日本ソフトウェアベンチャー |
チーム | ○ | ○ |
全メンバーがシリコンバレーでの起業経験およびインテル・HPなどの大手テクノロジー起業でのマネジメント経験者。直属上司もMBAを持っており経験豊かなアントレプレナーで、ストックオプションの増加やグリーンカードのサポートなどにも前向き。正直で好感が持てる。 | 直属上司となるSおじいちゃんはかなりいい人だし仕事も速く、個人的に恩義を感じている。 | |
ネットワークの質 | ○ | × |
ベンチャーキャピタルコミュニティなどに幅広くネットワークあり。 | 日本人2人なのでネットワークはかなり狭い。 | |
成長機会 | ○ | ○ |
スタンダードなシリコンバレーベンチャーで起業経験が積めるのはかなりプラス。 | トップポジションではいるので何でも自分でマネジメントできるのはよい経験になりそう。 | |
普通株およびストックオプション | × | △ |
すでに大手の投資家もかなり入っており、ファウンダーの株式持分はかなり少ない。今から入る僕がもらえるストックは多くない。 | おそらく普通株かストックオプションでかなりもらえると思うが、法的にかなりやっかい。というのも、僕が入る前にすでに法人設立が終わっており、これから僕に普通株を発行したりストックオプションの発行枠を作ることはおそらくかなり難しく、時間がかかる。 |
というわけで、参加が遅いモバイルベンチャーのほうはリスクが低い分ストックオプションがかなり少ないが、それ以外は大体満足がいくものであることが判明した。
よって、あと少し交渉したら、モバイルベンチャーのオファーをとることに決定です。
(今日の話はかなりマニアックなので、興味がない人は読まないほうがいいです。)
今、色々な人と会って話して調査を進めている。
知り合いの弁護士に、移民に詳しい弁護士を紹介してもらい、色々と弁護士事務所を渡り歩いてるのだが、そこでH1Bという就労ビザについてわかったことがある。
以前、H1Bについて書いた。僕はディフェンスの目的で、H1Bという就労ビザではなくグリーンカードという移民ビザが欲しいのでどうでもいいと思っていたが、どうやらそう単純でもないようだ。
Bad Newsは、どうやらグリーンカードを取る前に一度H1Bを取り、そこからグリーンカードに切り替えなければならないらしい。理由は2つあり、
で、これがなぜBad Newsかというと、
ちなみにアメリカで働く人の大半はH1Bで働いているが、こうした人がみんな運まかせとは、さすがアメリカ政府。抽選ですと言い切れば、誰を許可するかとかいうめんどくさい調査をしなくてすむ、と、そういうわけか。
しかし!Good Newsがある。
もってた、H1B。
「以前、内定を断ったボストンの会社が、なんかH1Bビザの申請をするといっており、彼らの弁護士に言われるままに書類を提出したら、なんか許可証みたいなのが送られてきていた」という話をたまたま弁護士にしたら、弁護士の目の色が変わり、
弁護士「ちょっとまて、その書類まだ持ってんの!??」
僕「あ~、行かない会社からの書類だからいらないと思って捨てようかと思ったけど、確かたまたま捨てずに持っていると思う・・・。」
弁護士「あんた、それ使えるよ!H1Bの抽選通ってるよ。あと6年はビザの問題ないし、すぐにOPTをH1Bに切り替えれば、グリーンカード申請できるよ。」
僕「マジ?ラッキーってこと?」
弁護士「超ラッキー、あんた。」
うーん、ボストンの会社とはゴタゴタして終わったけど、なんとそんなすばらしいプレゼントを僕にくれていたとは・・・。いろいろとアタマを悩ませたこともあったが、災い転じて福となすとはこのことだなー。
こちら、Facebookというソーシャルネットワーキングサービスの画面。アメリカのMixiみたいなものです。Facebookはシリコンバレーを代表するトップクラスのベンチャーで、ストックオプションを求めてGoogleの優秀な人材はどんどんFacebookに流れた、といわれている。
ちなみに画面に書いてあるのは、HBSのSection MateであるRayの名前。なんと今日が30歳の誕生日らしい。
画面の右下のほうには、Rayの彼女であるMianからのメッセージ。
ここで面白いのが、このfacebookの画面。
が、ケーキであること。
これ、食えんのぉ!?
うん、食った。
こちらにきてからHBSの友達とはちょくちょく遊んでるけど、みんながこんなに集まったのは久しぶり。卒業して日本に帰っちゃうともうそれで終わりになっちゃいそうなものだけど、こうして沢山の友達と今も遊べるというのは嬉しいことだね。
ちなみにケーキはおいしかったです。チョコレートケーキでした。
優先度が決まったら、次はリサーチプランの作成だ。
健康保険
永住権
まず、そもそもどうやったらグリーンカードが取得できるか調べなければならない。また僕のグリーンカード(永住権)の発行は会社にサポートしてもらわなければできないが、奥さんの分も含めるといろいろあって合計250万円ぐらいかかるかもしれず、これは企業が負担する必要がある。ベンチャーにとってはかなりの負担なので、これを受ける気がそもそもあるかを確認する必要がある。ということで、
株主構成
フィット
というわけで、これから色々な人にアポイントとりまくります。
人生には、攻めのときと、守りのときがある。
大抵、ビジネススクールをでたときは攻めに転ずると思うが、僕の状況では守りが必要だ。
借金あり、職なし、妻あり、子供がもうすぐ生まれる、このタイミングでは守りをキッチリ固めなければならない。
ボストンでの内定を断ってシリコンバレーに引っ越すという時点でリスクテイカーだと言われているが、ハーバードの保険が7月末まで有効という時点でマネジメントできないリスクは大してないわけで、失敗ばかりして生きている僕は元来かなり慎重派である。
マネジメントできないリスクはとってはいけない・・・ディフェンスあってのオフェンスだ。
何の話?
いや、就職活動の話。
今、2社の選択肢がある。ここから決めることにした。他にも話はあったが、とりあえずはここで考える。なんでこの2社か。
両方ともそれなりに面白そうだということもある。では、完全にピンときたか?といわれると、まだ、わからない。しかし、今はそんな贅沢いってる場合じゃない。大事なのはディフェンスだ。異国の地にやってきて、中途半端な英語にも関わらず、マネジメントレベルで、ベンチャーで働くとかいう時点でリスクは十分に高い。では、どうやってディフェンス力を上げるか?
僕にとってのディフェンスの要は、4つ。
1. 家族のふつうの健康管理の確保→健康保険
アメリカは、仕事がないと健康保険が下りないというすごいシステムなので、妻と生まれてくる子が保険でカバーされるには、すぐに仕事が必要だ。当然保険がなければ日本に帰る必要があるが、けっこう面白そうな内定が目の前にあるのだから、まずはグダグダいわずに就職して健康保険を手に入れるべき。
いつもだったら、もう少し時間をかけて就職先を精査するが、このタイミングは攻めるところじゃない。ビジネススクールでておいて何だが、所詮ビジネスだ。気に入らなければやめればいいのだから、やってみて考えればいい。
2. 家族のふつうの生活の確保→永住権
アントレプレナー(起業家)という職業は、基本的に失敗と隣りあわせだ。雇用契約書には「あなたは会社を即座に辞められるし、会社はあなたを即座に解雇できる」と書いてあるわけで、パフォーマンスが悪ければ簡単にクビである。また、ベンチャー企業が来年倒産する可能性は十分考えられる。誰が聞いても成功するビジネスモデルだとしたらすでに企業価値がふくれあがった有名企業であり、そうでないハイリスクの状態だからベンチャーなのだ。
何が困るかというと、クビとか倒産とかそのものではなく、Visaである。H1Bなどの通常の労働Visaは、解雇・倒産の場合、家のローンが残っていようと、買ったばかりの車を持っていようと、子供が学校に通っていて友達が沢山いようと、基本的にすぐ他の仕事がない限り国外退去である。これでは家庭の安定を会社が決めることになってしまう。家族の生活が会社に依存すれば、会社に弱みを握られる事になる。そうなると、やりたくない仕事をやらされたり、ネゴシエーションの主導権を会社側にもたれてしまう。これはとても不健全なことなので、やりたくない。
しかし、永住権(Green Card)の取得があれば、解雇・倒産されても何も起こらない。家族にも影響はないし、「文句があるなら僕をクビにしろ」と普通に言えるようになる。これはディフェンス力をものすごく上げる。
3. ネガティブ・サプライズの最小化→王様のいない株主構成
株主がだれか。株主構成がどれぐらい分散しているか。これはものすごく会社の方向性を左右するファクターだ。
ベンチャーの経営者は、どんなに粋がってもたいていは経験が浅い、オトナのアドバイスが必要な存在だ。一方、株主は、会社の最終意思決定者であり、オトナとしてアドバイスする役割がある。この経営者と株主とは普通の会社では分離しているが、ベンチャーの場合ファウンダー(会社を設立した人)=独占的大株主、という場合がしばしばある。
ファウンダーの持分が高いと、ファウンダーは誰にもチェックされない王様となることができる。会社の経費も人事もやりたい放題だ。「だってあいつ俺より優秀だからいやなんだモン」と活躍中のメンバーを解雇できるし、「だって今の戦略がいいんだもん」といって変な戦略で会社をつぶすことができる。ファウンダーは全ての意思決定権を独占しているので他の従業員が何を言っても無駄、これが「オーナー企業」の宿命で、こういうところで働くのはネガティブ・サプライズのリスクが高い。
僕からすると、ファウンダーの株式持分の割合が低く、外部投資家が株を分散してもっているのが好ましい。投資家というのは会社が成功することにしか興味がないので、投資家の介入は経営の意思決定をプロフェッショナルなものにし、ファウンダーの私情による意思決定を許さない。色々な領域の人が集まり討議して決めることになるし、問題があれば投資家たちがもっているネットワークを活かして組織的に解決ができる。経営の質が個人ではなく組織に依存するようになれば、とんでもなくおかしな決断はされなくなり、ネガティブ・サプライズが減るのでディフェンス力があがる。
ただ、オーナー企業がだめというわけではない。ファウンダーの経営手腕が非常に優れており、失敗した経験から色々学んでおり、経営に私情を挟まないタイプであれば、オーナー企業であっても会社を魅力的にすることは可能だ。しかし、それにはオーナーが友達であるなど、個人として良く知っているのが条件だ。
4. 交渉力の維持→能力と仕事内容のフィット
会社に対する交渉力というのは、入社の契約時点でもっとも重要だが、入社したあとも継続して重要となる。そこで、会社に対する交渉力を維持するためには、以下の二つがそろっている事が大事だ。
これはかなり難しい話ではあるのだが、これを実現するには以下の条件を考えれば大体わかる。
要するに、後先考えずにハーバード卒だから雇いましたみたいなケースだと、また後先考えずに解雇されたりする。しかし、僕が先方がどうしても欲しい人材であれば、交渉力が一気にあがる。こうなれば一番リスクコントロールがしやすく、ディフェンス力が一気にあがる。
というわけです。
この4点が問題ない会社で働きたいというよりも、今はディフェンスが重要な時期なのでこの4点は足きり基準ということ。もし、2社とも足きり基準にかからなければ、今度は攻め・・・つまり、オフェンス面での評価をする必要がある。僕の場合、オフェンスの評価基準は以下のとおり。
が、今はディフェンス重視なので、とりあえずそれはまたいつか。
Sおじいちゃんとは相変わらず仲良くさせていただいており、アドバイスをいただいております。
Sさんはいろいろなイベントの理事とかもしているのもあっていろいろなイベントにいらっしゃるので、僕も年がら年中お会いしている感じ。
おじいちゃんはとある日本のソフトウェアベンチャーのシリコンバレー進出の仕事を手伝っているらしい。その会社は、ビジネスの機軸を日本からアメリカに移そうとしておりシリコンバレーに進出することにしたようだ。しかしチームが存在しないこともあって、ネットワーキングで見つけたSおじいちゃんにCEOを頼んだらしい。というわけで、Sおじいちゃんはこれからチームを作るところらしく、僕にビジネス全般を見て欲しいということで話がきた。Sさんの下に日本から来るCTOが入って、3人でスタートアップすることになる。
で、そのビジネスそのものについては事情により詳しくいえないが、話をぱっと聞く限り、日本のソフトウェア企業でよくある「世界に展開するには根本的にビジネスモデルを作り変えないと成長は難しいタイプ」と見た。でも、新しいビジネスモデルへの転換さえ出来ればチャンスはあるだろう。
今の日本での成功モデルを作り変えるという時点でいかに現時点の技術が優れているかというのはあまり関係ない。勝負は、マネタイズ(現金収入化)しやすいビジネスモデルと、プロダクトデザインを含めたマーケティングができるか、に尽きる。こうなると、日本のビジネスの世界展開というよりも、イチからスタートアップするのに近くなる。詳しく考えると問題が山積みなのだが、新しいビジネスを立ち上げるというの自体は自分の成長的にはなかなか面白そうだ。
以前この会社の日本法人の社長とほんの少しだけお会いしたことがあったが、若く、まじめそうな印象だった。
こちらに内定をいただけることになったのもでかいが、実はそれよりでかいのが複数社から内定があるという事実そのものだ。何の交渉をするにしても「別の選択肢(BATNA)があるかどうか」が重要となる。「あ、そうですか、じゃあいいです」と言える事で交渉の主導権がこちらに大きく傾くということだね。ハーバードのネゴシエーションの授業で最初に学んだ、交渉の基本であった。
というわけで、結局就職活動はほとんどしなかったが、流れに任せていたところ手元にオファーが二つある状態。BATNAがあるのでぼちぼち交渉をはじめてもよくなった(どこに行くにしても二個目の内定がない間に真剣にオファーについて考えることはあまり有意義ではない)。とはいえ、ベンチャーの内定は回答期限が極めて短いので、すぐ決める必要がある。さあ、そろそろちゃんと考えてみようかな。
両方期限は今月中なので、10日かけてゆっくり考えよう。
いや、iPhoneを買うのには苦労した。全米の大半の州では品切れで、アップル本社があるこのあたりですらかなりの品薄で、16Gのホワイトしかないという店が多かった。
何度か並んでみたが、ボストンの番号をポーティングするならアップルストアじゃだめと断られたり、あと数名のところで品切れになったり、とにかく面倒だった。
が、ようやく手に入った。
ちょっと使ってみたが、今までのしょぼかった電話にくらべて、はるかに便利になった。特に、3Gなので速度に不満はないし、データ料金も定額なのでフルブラウザも使い放題。GPSも便利だし、Google Mapsとの連携のおかげで店を探したりするのが格段に便利になった。Gmailがそのまま使えるのもなかなか便利。インターフェースはみんなが知っているようにかなり使いやすい。
ただ、不満な点も多い。たとえば、
仕事用としては・・・
遊び用としては・・・
テクノロジーおたくとしては・・・
それでも、しばらくはよいおもちゃになりそうである。
10年前、交換留学でオレゴン大学でコンピュータ・サイエンスを学んでいたとき、僕の寮の部屋の正面に台湾人が住んでいた。彼の名前はJ。僕と彼は当時いつも一緒にコンピュータをいじったり、バスケットボールをしたりと、非常に仲が良かった。
そんな彼がたまたま近くに住んでいるので、再び一緒に遊ぶようになった。週末になるといつもお誘いのメールが届く。
そんなこんなで、いきなりNapa Valleyに一緒に行こうと誘われた。
僕はお酒が飲めない。
大学1年生のとき、つまり1995年に、ビールを一杯飲んだのが人生最大の量だと思う。飲むとどうなるかというと、体が震えだし、感情と関係なく涙が出て、体中がかゆくなり、頭痛と吐き気に襲われ、世界が遠のいていく。この世界が遠のくというのを説明するのは難しいが、例えば話しながら笑おうとすると、笑う神経を働かせるまでが遠すぎて努力しないと脳と体が連動しなくなる。ちなみに、病院で注射の際にアルコールで手を拭くが、これをすると肌が赤くなるので看護婦が平謝りして逆の手にアルコールじゃない消毒液を使ったこともある。
よって、僕は酒のことを毒汁と呼ぶ。飲み会のことは毒汁会と呼ぶ。いわずもがな、知らんやつと酒を飲むなどという拷問を受ける気は無く、これが合コンたるものに僕が一度も参加したことがないゆえんである。友達との飲み会であれば僕はオレンジジュースを飲んで楽しくすごせるが、知らん女性に払わされるなんてもう拷問である。ちなみに仕事でキャバクラに行くのを避けられないことがあった。隣に座った女性が下ネタで盛り上げてこようとしていたが、どうも仲良くするのが商売な人と仲良くなるというコンセプト自体が僕にはわからず、「ははは、しょうがないなぁー、うんうんそうだよね」的な返事をし続けるのも苦痛であった。そんなウーロン茶を飲んでいる僕に向かって、「ねぇ~お兄さん、このお酒、飲んでいい?」とか言って高い酒をもってくるのだが、「もう、君、かわいいからOK!」なんて僕が言うわけがないのである。僕にいえるのは、「お前もウーロン茶を飲め」ぐらいのもんだ。
しまった、また無計画にグチを書いた。ごめんなさい。
話を戻そう。と、いうわけで、お酒が飲めないけど、まあぶどうジュースでも飲めといわれ、ナパバレーに出発。Jの友達も3人。
ナパバレーに到着。テイスティングっていうの?それをするために、いろいろまわるんだけど、どこも噴水があったりしてお城みたい。
前から、Jの友達のトーマス、J、僕。ポーズに意味はない。
はしゃぐいい大人たち。
ちなみに僕が押している人に会ったのは今日が初めてですが。というか、蹴るなよな。
ほんとに、お城なんだよね。やっぱりテイスティングはお城だよねーって感じか?
テイスティングは僕以外のみんながしていて、あーこの毒汁は軽くておいしいとか、白い毒のほうがいいとか赤い毒がいいとか、なんだかんだ言っていた気がする。
でも、ぼくのぶどうジュースも、おいしかったよ、うん、たぶん。
ボストンを出るとき、こちらに車を輸送したのだが、無事に無傷で届いた。大陸横断おつかれさま。
この車、95年型のオデッセイで、本当にポンコツだ(どうでもいいが、我が家ではポコンツと言っている)。ちゃんと走るし、なにぶん新しいのを買うといっても、いい車を買うお金もないから、これでいいのだ。
西海岸に引っ越す上で、輸送費を考えると売って買いなおしたほうがいいというウワサもあったが、車を買ったり売ったりするのは時間がかかって面倒くさそうだった。しかも、大陸横断を妊娠中の奥さんをつれてするわけにもいかず。結局、1300ドルぐらい出して輸送した。
シリコンバレーに引っ越してきてからはずっとレンタカーだったのだが、レンタカー代もばかにならないので、愛車が到着してくれて本当にうれしい。サンフランシスコ市内なら車はいらないが、南のこのあたりで車がないのはとても不便だからね。
車が到着したときの様子。家の近くのSan Antonio Shopping Centerで受け取った。