H1B (Good News & Bad News)
(今日の話はかなりマニアックなので、興味がない人は読まないほうがいいです。)
今、色々な人と会って話して調査を進めている。
知り合いの弁護士に、移民に詳しい弁護士を紹介してもらい、色々と弁護士事務所を渡り歩いてるのだが、そこでH1Bという就労ビザについてわかったことがある。
以前、H1Bについて書いた。僕はディフェンスの目的で、H1Bという就労ビザではなくグリーンカードという移民ビザが欲しいのでどうでもいいと思っていたが、どうやらそう単純でもないようだ。
Bad Newsは、どうやらグリーンカードを取る前に一度H1Bを取り、そこからグリーンカードに切り替えなければならないらしい。理由は2つあり、
- 現在のOPT(F1ビザという学生ビザを使って1年だけ働いていいというルール)から直接グリーンカードを申請すると、海外出張ができなくなる。F1ビザは帰国を前提としたビザで、OPTは帰国する前提で仕事を許可している。グリーンカードは移民を前提としたビザなので、これを申請するとOPTの理念と合わなくなる。そうなると、再入国の際に「お前、アメリカ人の仕事を奪わないという約束で学生ビザで仕事させてやってんのに、何で移民しようとしてんの?」といわれて、アメリカに再入国することが拒否されるのだ。
- 現在のOPTは期限が一年だが、グリーンカードの取得には一年以上かかるため、ビザがある時間に「隙間」ができてしまう。この間、日本に退去して、グリーンカード取得まで待たなければならない。
で、これがなぜBad Newsかというと、
- H1Bというのはかなりいけてないビザで、なんと申請が抽選なので人生をくじ運に任せなければならない。毎年4月に抽選があり、外れたらまた来年いらっしゃい、というもの。
- 僕のOPTが切れるのが来年7月。もし、来年4月に申し込んでも、くじに落ちれば来年7月の時点で国外退去になる可能性がある。
- さらに、弁護士費用など含めて50万ぐらい雇用する会社側に負担がかかる。
ちなみにアメリカで働く人の大半はH1Bで働いているが、こうした人がみんな運まかせとは、さすがアメリカ政府。抽選ですと言い切れば、誰を許可するかとかいうめんどくさい調査をしなくてすむ、と、そういうわけか。
しかし!Good Newsがある。
もってた、H1B。
「以前、内定を断ったボストンの会社が、なんかH1Bビザの申請をするといっており、彼らの弁護士に言われるままに書類を提出したら、なんか許可証みたいなのが送られてきていた」という話をたまたま弁護士にしたら、弁護士の目の色が変わり、
弁護士「ちょっとまて、その書類まだ持ってんの!??」
僕「あ~、行かない会社からの書類だからいらないと思って捨てようかと思ったけど、確かたまたま捨てずに持っていると思う・・・。」
弁護士「あんた、それ使えるよ!H1Bの抽選通ってるよ。あと6年はビザの問題ないし、すぐにOPTをH1Bに切り替えれば、グリーンカード申請できるよ。」
僕「マジ?ラッキーってこと?」
弁護士「超ラッキー、あんた。」
うーん、ボストンの会社とはゴタゴタして終わったけど、なんとそんなすばらしいプレゼントを僕にくれていたとは・・・。いろいろとアタマを悩ませたこともあったが、災い転じて福となすとはこのことだなー。
今はH1Bって抽選なの??それは怖いね。卒業して就職して抽選外れました、ってなったら強制送還??私や夫がH1Bもらった時は人数制限ができたくらいで、ちゃんと事前から計画していれば間違えなくもらえたんだけど、今は違うんだね… ところで別の会社を通して貰ったH1Bって他の会社でも使えるんだね!両方の職種が似ているからOKなのかな?いずれにしろラッキーだったね!
ところでソーシャルセキュリティナンバーも今は外国人には発行されないって前の日記に書いてあったね。これもビックリ。昔はOKだったんだけど。色々変わってきているんだね…
ところで古賀君の場合もLabor Of Certificateをスキップできるの?これができるとグリーンカード習得がもの凄く早くなるよ!私が会社を通して申請していたらスキップできなかったけど、大学のAssistant Professorになった夫を通して彼と一緒に申請したので、Labor Of Certificateがスキップできたので、8ヶ月でグリーンカードがもらえたよ。ハーバードのMBA持っていて会社でのポジションも上なので古賀君も出来るかも。
うん、H1Bは抽選。僕の知り合いはフルタイムで働いているんだけど、抽選に落ちたのでもうすぐ国外退去になるよ。H1Bのトランスファーは、職種が同じ「マーケティング」だから、たぶん通ると思う。取ってみるまで安心できないけどね!
ソーシャルセキュリティは、正式に雇用されるまで発行してもらえない。だから外国人はクレジットカードとかは作れないし、日本のカードは断られちゃうから、ものすごくめんどくさいよ。
Labor Of Certificateはポジションに関わらずスキップできないので、1年以上はかかると思う。二人分申し込むから、200万円ぐらいかかるし。たぶんアカデミックな仕事は取りやすいんじゃないかなー。
200万円ってマジで?? 私たちがグリーンカードを取ったのは2年半前の事だけど、確か二人合わせて6000ドル位だったよ、正確な金額は覚えていないけど。しかも私の分はSpouseなので確か500ドル分余計に取られただけ。その中の殆どは弁護士代で、実際に弁護士の事務所からHomeland Securityに支払われた金額ってとっても少なかったよ。だから200万円っていうのもひょっとしたら弁護士代が殆どなのでは??ちなみにうちの会社を通してやる場合はLabor Of Certificateがスキップできなく、そして社員はグリーンカード申請代を半額負担なんだけど、みんなやっぱり自分で負担する分は5000ドルくらいって聞いたよ。古賀君が住んでいるところは物価が高いから値段もこんなに違うのかなあ。弁護士の事務所って別に近くになくても良いはずなので(Faxとか書類の郵送、Emailなどで全部出来るはず)、200万円がきつかったら他州の弁護士に相談してみるのも良いかも。あ、でも古賀君忙しくてそんな暇ないかな?ところでうちの会社が利用している法律事務所とRice大学が勧めてきた法律事務所は同じだったよ。うちの会社はAustinにあるのでHoustonにある法律事務所とは離れているけど、別に距離は問題ないみたい、まあ私は会社を通してグリーンカードの申請しなかったので(H1Bはした)はっきりしたことは言えないけど。
余談だけど、結婚を通してのグリーンカード申請は会社を通してのよりも簡単らしくて、弁護士を通さないで自分でやっちゃう人も多いよ。でも会社を通した場合はやっぱり弁護士を通したほうが良いらしい。
マジですよ。H1B入れて250万円出してもらうということですよ。そっちは結婚だから安かったのかなー。まぁ僕が出すわけじゃないからいいけどね・・・。