学生にはスキルを

今回は学生時代のバイトについて書いてみる。

僕が就職するときはすでに氷河期だとか言われていた頃だったが、その後も多少の変動はあるが就職活動は大変になる一方。とても厳しい時代がきたものだ。

でも、そういう時代だからこそ、貴重な大学生の時のバイトを通じて、たくさん勉強するといい、と僕は思っている。

実は、僕は大学生時代に就職活動をほとんどしていない。アクセンチュアの戦略グループしか入りたい会社がなかったので、そこと、一応別の外資系経営コンサルティングを一社受けたぐらいだ。両方とも、わりとあっさり内定をもらえた。

もちろん、運もよかったと思うが、おそらくアクセンチュアの戦略コンサルタントとして僕の大学から新卒で入ったのは僕が初めてだったと思うので、きっと運だけではない・・・かも。

じゃあ何が大事だったかというと、きっと即戦力となるスキルだったのではないだろうか。

僕は大学生のころ、仕事ばかりしていた。ネットワーク構築、プログラミング、営業、提携交渉、海外出張、セミナーの仕切り、なんでもやった。大学におけるインターネット教育の立ち上げプロジェクトの仕事では給与が出ている時間の3倍は働いていたし、留学中もその仕事は無給で続けていたし、ベンチャー立ち上げの時は毎日終電まで仕事していた。それでも、職場の人はみんな優秀で、僕はいつも取り残されている気分だった。学校は仕事の合間に行くのだが、通学の電車でも自然と意味が分からないままビジネスの雑誌などを読んで、なんとか追いつこうと勉強をしていた。

こんな毎日をすごしていたら、さすがの僕でも自然と即戦力が身に付いていたらしく、就職活動したら、周りの学生があまりにビジネスに疎いのに驚いた。グループディスカッション面接などでも、みなさん頭はよさそうなのだが、ミーティングの仕切りも慣れていないし、ビジネスの現場を知らないので議論が本質をついていないように思えた。

面接でプレゼンがあったときも、いつもどおり資料を作って説明しただけ。面接は、いつもしている仕事について説明しただけで、どのゼミで何の論文を書いてサークルや部活で何のリーダーシップを発揮していたかなんて話は全くしなかった。なんだか、転職の面接みたいだった。

きっと、「こんな学歴の奴は取ったことがないが、すぐに使えそうだから取るか」と思われて、例外的に入れてもらえたのだと思う。

学生のときは特に深い考えも無く仕事していたが、今思えば、あれがなかったらきっと僕は普通に学歴にあわせた人生を過ごしていたのかもしれない。

というわけで、そんな僕が学生時代の仕事から学んだことを、ばらばらと書いてみる。あまり整理してませんがご了承を。

人生はスキルで分岐する

学生時代は時間があってスキルと金がない。

スキルのある社会人は金があって時間がない。

スキルのない社会人はスキルも金も時間もない。

結局、人生が何によって分岐するのかというと、金ではなくスキルだ。社会人になったらどっちにしても時間はないので、時間がある学生のうちにスキルを高めるのに時間を使ったほうがいいと思う。どうせ学生の稼ぐ金など、スキルのある社会人が稼ぐ金に比べたら少ないし。

だから、若いうちほどスキルに集中すべきではないだろうか。

学生時代はちょっとしたスキルで差別化しやすい

金を持っている学生はいっぱいいるが、スキルを持っている学生はほとんどいない。学生時代に本当に枯渇しているのは金ではなく、スキルなのだ。だから、簡単に差別化できるような気がする。

人生の、時代時代で変わる「枯渇しているもの」 をしっかり押さえる事ができれば、とても簡単に差別化ができる。

僕は、足が遅いなら、スタートが早けりゃいい、と思うのでした。

「おいしくない」のは金にしかならないバイト

マイクロソフトで時給1500円で働いても勉強にならずやる気にならなかったが、その後ベンチャーで時給800円で働いたら、どんどん責任範囲が広がって、よっぽど勉強になった。

時給が800円だろうが3000円だろうが、スキルの重要性の前では誤差の範囲だと思う。僕は勉強になるバイトがあるなら、時給800円で4倍働く。それが本当の「おいしいバイト」だ。時間を無駄に消費して金にしかならない仕事が一番おいしくない。

よりスキルがつく仕事を求めてステップアップし続ける

「おいしい」バイトにはすごく優秀な連中が集まってくるので、彼らにもっと面白い仕事を紹介してもらえたりするものだ。そういう良いサイクルに持っていくのが大事だと思う。

早い段階ですごい人と付き合う事を意識する

僕の周りをみると、すごいなーと思う人の多くが、若いうちから付き合っている人のレベルが高い。僕も感じたが、やっぱり周りのレベルが高いと、そのカルチャーに染まって自分の視点が(ほとんど強引に)引き上げられるのだ。

逆に、「こうなりたい」という人が回りにいない仕事は一刻も早くやめるべきだと思う。まわりのレベルが低いと、いつの間にか自分もそのレベルになってしまうものだ。環境が与える影響はすごい。

惰性で続けない!

今思うと、無駄な仕事したなーと思うものもある。友達と仲良くなったとか、やりかたが身についたとか、そういう惰性で続けてはいけないね。

あと塾の講師とかも、金になるだけであまり僕には役に立たなかったと思う(人によっては役立つと思うけど)。あれは、とっととやめてよかった。

「仕送りがないから、スキルを優先するなんて無理」?

もちろん、事情があってお金がたくさん必要だ、ということはある。しかしそれでも、よりスキルがつく仕事を模索するのをあきらめていい理由にはならない。同じ金額ならよりスキルが付くほうを選ぶべきだし、今と同じ金額でもっとスキルが付く仕事というのは必ずあるので、探すのをやめてはいけないとおもう。

「環境に恵まれていないから、スキルを優先できない」という話はわからないでもない。ただ、残念ながら、社会人になったって環境なんて永遠に整わない。学費も仕送りもないかもしれない。でも、人によって状況が違うのも仕方がないわけで、社会人になったら環境も含めて自分でなんとか切り開かなければならない。誰も何もしてくれないのであれば、遅かれ早かれ置かれた環境を前提に自分で工夫する事を学ぶしかないんじゃないかな。

僕の場合は、大学時代はジュース一本買うのもけっこう我慢していたし、飲み会に行くお金もなかったけど、貧乏は慣れれば大丈夫だった。何ができないかを気にしても仕方が無いので、今何ができるのかにフォーカスするべきだと思うな。

・・・というわけで。

僕も同級生のみんなが楽しそうに遊んでいるのに仕事ばっかりだったのはさびしいと思うところもあるので、みんなにこういうことをお勧めしたいとも思わない。きっと優秀だったらこういうことをしなくてもポテンシャル採用とかしてもらえるんだと思う。

それでも、こうして色々と学生時代にやってみたことは、確実に今の僕を助けてくれているし、本来僕ができそうにもないことを実現する道を与えてくれてきた。

今は就職するのがとても大変な時期。厳しいことを言いたいわけではないが、正直な気持ちとして言うと、きっと、これからも大変になる一方だと思う。

だから、後で少しでも楽になるように、ぜひ吸収力が高いうちにいろんな事を学んでおくと良いのでは・・・と思うのでした。

誰かの参考になればということで。

18 replies
  1. りょた
    りょた says:

    わたしは今学生でこの文章を読みました

    文章のうまくない人間なので
    難しいことは言えないのですが

    スキルをとことん磨いていきたいとおもいます
    いや、ここに誓います

    Reply
  2. kasaketsu
    kasaketsu says:

    大四ですが、仰る通り時間はたくさんあったのに、何も身についてないと感じました。
    今から必死になってどうにかなるわけでもないですが、スキルを身につけていきたいと思いました。
    今の大学生に読ませたい内容です。

    Reply
  3. daiki
    daiki says:


    こんにちは、以前BBSでコメントさせて頂いたdaikiです。

    ところで古賀さんはどのような業界のベンチャーで働かれていたのですか?
    確かに、スキルが重視されているなぁというのはひしひしと感じますね。
    それが資格を持っていると就職に有利だ、という昨今の風潮になっているのだと思います。
    しかもスキルって一朝一夕に身につくものでもありませんよね・・・
    私ももっと頑張ろうと思いました!

    Reply
  4. tsutotam
    tsutotam says:

    おもしろく、なんだか自然なお話ありがとうございます。
    古賀さんほどではありませんが、大学では社会事業ばかりやっていました。夢中でやっていたら、スキルは嫌でも身について、勝手に道は開けていきました。就職しても、大学のときと同じことをしています。人生ってそういうもののような気がするこの頃です。

    Reply
  5. yokichi
    yokichi says:

    みなさん、コメントありがとうございます。

    > shunsukeさん

    スキルは人によって違うのであまり書いても面白くないと思いますが、ちょっと考えて見ますね。

    > りょた さん

    その誓い・・・確かに聞きましたよ!

    > kasaketsuさん

    社会人になっても同じ話ですから、気に留めて頂ければと思います。

    > daiki さん

    NetAgeというインターネットビジネスの立ち上げ屋と、アルトビジョンというEmali Marketingのベンチャーです。個人的には資格そのものは一切信じてませんが(笑)、資格で何かできる力があるのであれば、ぜひ朝鮮すべきだと思います。

    > tsutotam さん

    いえいえ。大学のときは好き勝手できるから、やってみたいことをがんばるだけで、結構スキルがつくものですよね!

    > maria さん

    検索ワードのコメントがこっちに誤爆してますよ・・・

    > matu さん

    うーん、きっかけというか、これは結果論で、こういうふうにしようと思考していたわけではないんです。やりたいことをやっていただけなので・・・

    Reply
  6. princessmia
    princessmia says:

    学生に技術を身につけさせるのは至極同意します。

    大学生の間はアルバイトに非常に多くの時間を費やしたようですが、本業の学問はなさっていのでしょうか?

    アルバイトを経験することは決して否定しませんし、有益なものだと私自身も実感していますが、あくまで学生であることの前提は学業を(深く真剣に)していることだと思っています。

    大学生という期間はアルバイトに没頭するための時間を与えるためのものでも、サークルに明け暮れるためにもうけられたものではないのです。

    大学に行かなくてもよかったのではないですか?

    Reply
  7. yokichi
    yokichi says:

    > princessmia さん

    「大学生という期間は深く真剣にAするためのものなのです」「よってAをしないのであれば、大学に行く意味はありません」「Aは一般的に学問なので、あなたにとってもAであるべきです」ということですね。

    僕は人生のすべてにおいて、投資した時間のリターンは自分で管理しますが、大学も例外ではありません。本分が学問ということになっているから学ぶのではなく、実現したいことがあるから大学に行きました。でも足りないので、大学で教えてもらえないことは、自分で勉強しました。結果、多くのことを大学で学びましたし、目的は実現しました。その学びを大学生に共有してほしいという講演の依頼が大学からも来ますので、無駄だったとは思いません。

    というわけで大学での学びはすばらしかったですし成績も結構良かったですが、大学に行かなくてもよかったのではないかといわれると、行かなくてもよかったと思います。大学がなければ絶対に実現できないことなんて、ほとんどないので。

    Reply
  8. Hiro
    Hiro says:

    こんにちは、今大学1年生です。
    少し前から古賀さんのブログを見つけて閲覧し続けてきて、今では古賀さんの生き方にもをものすごく尊敬しています!笑

    ブログを見て古賀さんは自分があまり考えた事のないバイトを体験していたので興味を持ちました。と同時に質問もさせてもらいます笑

    具体的にはどのようなバイトをしていたのですが?
    きっかけなど(差し支えなければ会社の名前も教えてくれると嬉しいです。参考にしたいので。)を教えてください。

    よろしくお願いします。

    Reply
  9. 通りすがりのokusan
    通りすがりのokusan says:

    具体的には深夜のココイチです。
    きっかけは美味しいだけで金になるバイトだったからなのかもしれません。
    参考にされるのであれば、正式名称はCoCo壱番屋です。
    フライやルーのかけ具合のスキルを磨いたのかもしれません。

    などと深夜に書いておりました後に記事とコメント欄をざっと見渡して戦慄が走った次第です。ごめんなさい。

    Reply
  10. 子育て論
    子育て論 says:

    奨学金もらってバイトもせず遊んでて、なりたかった職業の内定ももらいました。
    本当の勝負は小学校からいかに効率よく知識を吸収するかで決まると思います。
    それができなかった人は次善策として大学で忙しくスキルを磨く必要がありそうですね。
    直角三角形の底辺をいかに伸ばすかで、斜辺が同じ傾きでも届く高さがちがいますから。

    Reply
  11. iyonnte
    iyonnte says:

    まさに感じていたことを文章として吸収した、という感じです。

    私は現在大学4年の後期から休学し、交換留学をしています。というのも、就職活動をして数社から内定を頂きはしたものの、自分が就職活動という流行りに乗って、仕事を与えてもらえるように頼み回る活動をしていたことに疑問を感じ、またそうするしかなかった自分自身のスキルに悔しさを感じたからです。

    しかし時間を無駄に使っていたことを嘆いても話は進まず、学生生活を一年伸ばせたことに意味を感じ、考えるよりもまずは行動し、スキルを見に付けていこうと思います。

    と、ただ自分が思うことを書いただけで終わってしまいすみません。
    最後になりましたが、海外に出て、社会のことを少しでも知ろうと情報を探していたいきさつで出会ったこのブログにはとてもいい影響を与えられており感謝しています。

    今は、はるか先を歩かれる古賀さんにいつか、『あの時の』と思ってもらえるような男になります。

    Reply
  12. totomos
    totomos says:

    M2の院生です。
    ブログを読んでいて,スキルを磨くということにスゴく納得してしまいました。
    私も引っ越しの派遣→スーパーのレジ打ち→会議録の入録→TAとアルバイトを転々としているのですが,いつも自分に足りないスキルを補充したいという意識で取り組んでいました。学生のもつ唯一の資産「時間」をうまく使ってスキルを身につけていこうと再認識しましたし,またエネルギーも貰いました。

    Reply
  13. yokichi
    yokichi says:

    > Hiroさん

    前の回答にあるとおり、NetAgeというインターネットビジネスの立ち上げ屋と、アルトビジョンというEmali Marketingのベンチャーです。あと、通りすがりのうちの奥さんが言っているように、深夜のココイチもやってました。笑

    > 子育て論 さん

    おっしゃるとおりですね!

    > iyonnte さん

    交換留学、すばらしいスキルが身につくと思います。応援しています!

    > totomosさん

    僕もまだまだですが、一緒にがんばりましょう!

    Reply
  14. Gnaeus
    Gnaeus says:

    こんばんは
    当方、とある大学の一年生の者です。

    自分は、現在、典型的な“充実していない大学生の日常”を送っています。そんな人生を楽しくするために、古賀さんがしていたようなベンチャーが募集しているアルバイトを、近々始めたいと思っております。

    が、そういうアルバイトの求人欄を見てみると、ほとんどが「稼働時間8時間」となっており、大学の時間と被るので、アルバイトか大学かの二者一択になってしまいます。
    また、大学の所在地が都心から程遠いこともあり、早くも困難にぶつかっています。

    しかし、こんなことで諦めたくないのでアドバイスをください。

    できれば「古賀さんがベンチャーのバイトをしていた時、この様な時間の問題をどう処理していたか」も教えてください。
    (個人的には、そんな状況でも「大学の成績も良かった」という点も気になります…)

    長文失礼しました。

    Reply

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