初雪

一昨日、ラーニングチーム(毎朝その日の授業についてディスカッションする6人のグループ)のニックと、その彼女のジルが遊びに来た(うちの奥さんはニックとジルの組み合わせを肉汁と呼ぶ)。奥さんがジルに日本食の料理を教えて、ジルが英語を教えるというイベント。ニックは日本食が好きらしいということもあって、二人ともウチに来るのをとても楽しみにしていたみたい。

誇らしげにおにぎりをむすぶジル。がんばってくれるのはありがたいのだが、握りすぎて固い・・・
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ごはんを食べ終わってからは、4人でほのぼのとおしゃべり。日本の食文化とかマナーとか、宗教などについて話す。宗教については、うちの奥さんがこんな話をした。確かに日本人は絶対の存在として神を信じてこなかったけど、神は昔からあらゆるところにいたんだ。山には山の神様がいて、川には川の神様がいて、トイレの神様すらいて、僕達日本人はそういったささやかなところに神を感じ続け、感謝し、尊敬してきたんだよ、という話をした。ニックとジルは興味深そうに聞いていた。

ところで、うちの奥さんが英語を話す時、単語が思い浮かばず会話が止まることがあるんだけど、そんな時にニックとジルは決して口を挟んだりせずいつまでも辛抱強く待つ。小さなことだけど、これは大切なことなんです。「いやー俺は英語しかしゃべれないから、海外で生活するなんて想像もできないよ。すごいね。」と口ではいいつつ、超早口でスラングを話す無神経なアメリカ人も多い。そんな中、しっかりと相手の立場に立てる姿勢を持っている彼らを、僕は信頼しているのであった。

ちなみに、僕がボランティアで色々な留学生に日本語を教えていたときも、けっこう頭を使わなければならなかった。まず、こちらから簡単な日本語を話して、相手の反応から日本語のレベルを測る。次に、相手の日本語力を少し上回る程度の日本語を話す。相手の顔を見たり、質問をすることで、「ここまでレベルを上げると快適に会話ができない」というレベルを探る。あとは、意図的に相手がわからない単語を織り交ぜ、その単語が前後関係から類推できるようにしたり、わざと難しく言ってから簡単に言い直す(”印刷”して”紙に出して”下さい、みたいな)ことで、日本語力を上げていく。なんでこんなまどろっこしいことをしてまでボランティアを続けていたかというと、外国から来た人たちは、僕の知らない世界を教えてくれる貴重な存在だったから。自分の世界を広げるくらいの「大切なこと」は言葉の壁の向こうにあり、言葉を使いこなすほうから歩み寄って壁の向こうに進まない限り、残念ながらそこには到達しないのだ。「言葉の壁」みたいなくだらないもののせいで世界が広がらないなんて馬鹿げていると思う。

今は、僕らが外人であり、何かを伝えていく立場にある。ニックとジルのやさしさに応えて、彼らの知らない大切なことを伝えていけたらよいな、と思う。

すっかり遅くなり、二人が帰るのを駐車場まで歩いて送った。ニックが帰り際、「今夜は寒いね。今夜は初雪みたいだよ」と言うと、奥さんは「本当!?スノーマン(雪だるま)作る!」と喜んでました。

結局、昨日の朝、少しだけ雪が降りました。スノーマンが作れるほど積もったというほどではなかったけど、少し地面が白くなるくらいに。学生の反応はまちまちで、「きれいだねー」と喜んでいる人もいれば、「今はいいけど、冬が終わる頃には雪が憎くなっているよ」という人もいる。両方の意見に納得。僕は、窓から外を見て、キャンパスの緑の芝生が白くなっていくのはとてもきれいで、素直に嬉しかったなー。

今までは「ボストンが寒いといっても、12月でこれぐらいなら我慢できるな」と思っていたけど、はっきりいって急激に寒くなった。昨日まであった水溜りはもう全て凍っている。そのうちバナナで釘を打ってみよう。

ボストンに本格的な冬が到来したようです。

もうすぐ誕生日(7日)だけど、相変わらずお祝いしてもらう余裕もないくらいの日々です。

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