コメント返信シリーズ 1 (日本は終わっているのか)

最近、ブログへのコメントに色々思うところがあるので、頂いたコメントとその返信ごと載せてみます。(手抜き・・・)

早稲田大学の学生さんとのやりとり(がんばろう!より)

僕は、日本が危ないということを、若い人に感じて欲しいと思っています。それで、どうすればいいのか本気で考えて欲しいと思っています。「日本にはまだまだいいところがある」というポジティブな話が最近よく聞こえてきますが、僕は惑わされないでほしいと思います。こういった問題先送り型のポジティブ思考ではなく、僕たちは問題解決型のポジティブ思考を持っていく必要があります。そのためには、こうした二十歳前後の、力と可能性にあふれた若い人たちに、問題意識を持ってがんばって欲しいと思っています。

はじめまして!早稲田大学学部生で、現在就職活動を開始したばかりの伊藤と申します。渡辺千賀さんのブログで紹介されて以来、更新ごとに拝見しています。

→外から見ていると日本の状況は構造的にかなり終わっている

ということに驚いてしまったのですが、どんな風に終わっているのかよかったら教えていただけますか?これから働く企業を選ぶ身として、構造的に終わってしまっていない業界や企業を選ぶ参考にさせていただきたいです!

またそれに関連して、古賀さんが今大学生なら、こんな仕事・企業選ぶな~(あるいは日本での就職は勧めないよ!という選択肢も含めて)ということについて、なにかアドバイスいただけないでしょうか?

宜しくお願いします!!

>伊藤さん

「日本はもう駄目だと思う」と思い切り言っているちかさんのブログからいらしているなら、驚いてはいけません(笑)。

その質問にここで答えるのは深すぎて無理なのですが、一言で言うと、過去成功したがもう役に立たない老朽化した政治と経済のシステムの中において、既得権益をもった老人たちが自分のために意思決定するという構造を変えない限り日本は沈むからです。若い世代が既成のメカニズムを本気でぶっ壊せない限り状況は変わりませんから。

僕が学生なら土下座されても航空業界には入りませんし、レコード会社や出版業界またその流通など、デジタル化により確実に死滅する産業には絶対入りませんが、就職先がどこがいいかというのは誰と結婚したらいいかというのと一緒でフィット次第だと思いますよ。

就職活動、楽しんでください。

親切に教えて下さり、有難うございました!

渡辺さんはじめ、一定期間外国にでて働かれた方の多くがなぜ日本に構造の問題点を指摘されるのだろうと(旅行以外で国外に滞在したことのないため特に)疑問に思っていたので、質問させていただきました。スッパリとした一言、とてもわかりやすかったです。自分の今後の決定に生かしたいと思います!

結婚と同じですか!成長性があって、国外にも目が向いていて、年功序列でなくて、、、、とグルグル考えていたのですが、やはり自分がフィットするかどうかで決めるのが一番なのですね。

相手をよく知るにはとにかくデートしてみるのが一番ということで(笑、会社や人にどんどん会って、就職活動楽しんでみようと思います。

ありがとうございました!

>伊藤さん

なぜ僕たちがネガティブかについて。

ちかさんをはじめ、海外に住んでいる人は実は日本のことを日本にいる人より考えていて、飲み会のネタは大体「日本をどうするか」ばかりです。マジです。

これは海外に住んでいる人が海外のほうがいいと思っているからではなく、毎日自分が「日本人である」ということの意味合いを認識しながら生きることを強制されているので、「日本とは何か」をいつもいつも考えているからです。

いろんな視点で日本を分析し続けている間に、日本は既に少子化など異常に深刻かつ手遅れな問題を多く抱えており、50年後に向けて目に見えないところで地盤沈下していることに気づきます。しかし、既得権益のある人たちはどうせ日本が変わるころには死んでいるので自分に都合のいい年金・税金システムを維持しようとして赤字国債でつけを将来に回し、改革を行うことはなく、倒産寸前まで問題を後送りしてきます。となると、こうした負の遺産のつけを払うのは若者になりますが、国内で普通に生活している多くの若者にはこういう構造がわからないので反逆も起こりません。ただ、がんばっても報われないという事実になんとなく気づきはじめると希望を失いますが、こうしたものは出生率や経済の効率に長期的に影響を与え、日本はゆっくり沈没していきます。

それで、僕たちは色々日本を変える方法を真剣に模索しているのですが、日本の上層にある「日本の改善より自己保身を考える既得権益にすがる人」の壁がかなり高い。

こうなると、若者の危機感をあおって将来の負債のために割りをくいまくる予定の若者がキレて革命を起こすようにするか、優秀な人がみんな海外に早く出て行って日本を一旦つぶすかぐらいしかできることがありません(日本では、「日本はもう駄目だ」という考えが「主流」になり「誰でも同意する事実」になった時点で、すごい力で立ち直るパワーがありますが、そこまで到達する方法が難しい)。

ただ。少なくとも誰かが「もう日本はだめだ」といわない限り変化のための危機感をあおれないため、「日本はもうおしまい、捨てたほうがいい」というしかない言います。本当におしまいにしたいと思ってはいませんが、僕たちにはそう発言する必要があるから言わざるをえない、と思って下さい。

ところで、就職先がどこがいいのかというのは、伊藤さんが誰で、何がしたいか、次第なので、人気就職先ランキングを上から受けていくような事をすることだけはやめたほうがいいと思いまーす。

自分のように見ず知らずの学生に、時間を割いて詳細に書いてくださり、重ね重ねありがとうございます。ブログのタイトルどおり、古賀さんの日本への「愛」をビンビン感じました笑

実際に海外で本格的にご活躍されている方から、このように深い思い・考察を語っていただいたことが初めてだったので、大げさかもしれませんがものすごい感銘を受けました!

大前研一さんはじめ、多くの方の書籍やネット上の情報から、「日本はだんだんダメな方に向かっている」という事実はわかっているつもりだったのですが、今回古賀さんのコメントを拝見するまで、その問題を自分に関係する身近なこと、自分にリアルに影響を及ぼすこととして捉えられていなかったように感じます。

古賀さんの文章を繰り返し読み、もう一度「日本はもう終わりだと思うので、海外で勉強して働こう」「国や組織はどういうときに悪くなるか」という千賀さんの記事、それに関連するコメントを熟読してみた結果、日本には古賀さんがおっしゃるような大きな閉塞感、暗い未来があることが自分の中でよく理解できたように思います。

さらに、(大まかに見て)実際に国外で働いている・いた人がそのような見方に賛成する一方、日本ですでに働いていると思われる方のコメントには反対するものが多数であるという事実が、「内にいては問題がみえにくい」ということを顕著に示していて、「内」しか知らずに「そうはいっても日本のなかに閉じこもっていても、割と楽しい人生が過ごせるのでは?」と安気にとらえていた自分が間違っていることに気づけました!

大学に入って日常会話程度の英語ができるようになって、「仕事をするなら国外に行けるチャンスがあるものにトライしてみたいなー」とぼんやりと考えていたのですが、まだまだ柔軟な20代の今のうちに、なんとしてでも出てみるべきだと考えが変わりました!

就職活動の、自分が誰で、何がしたいかということは、学部で経済学をうっすら勉強しただけの自分は、まだまだとても希薄だなと切に感じています。夏休み以降、現にいろいろな業界を見ているのですが、1日のセミナーや、2,3日のインターンだと仕事の理解にも限度があり、この仕事やってみたいな!というものにまだ出会えないでいます。

ただ今回いただいたアドバイスで、ひとつ外せない「国内で閉じない仕事」という選択基準を持てたので、興味のある会社にしぼって長期間インターンを頼んでみるなど、もっと仕事をしる手段を探してみようと思っています。

貴重なアドバイス、本当にありがとうございました!オバマさんのノーベル賞ではありませんが、古賀さんの本気のアドバイスを”call to action”と受けとめて自分の行動につなげたいと思います。

伊藤さん

確かに「日本は駄目だ」とかいうと国内の人にものすごく怒られますよね。日本を捨てたお前に何がわかると売国奴扱いです。大前さんの空気の読めなさとかも半端ではないですが、ちかさんも空気を読まずばっさり切り込むタイプの人ですから反論は多いですが、空気読みながら改革とか絶対無理ですからね。変化を起こした人で、空気を読める人とか知らないし。

インターンやアルバイトを幅広くするのはとてもお勧めです。僕も自分が何になりたいのかとかよくわかりませんが、学生時代に自分の軸が定まるまでもっと沢山いろんなバイトやインターンをしておけばよかったと思っています。もちろん、機会を見つけて海外に出るのもお勧めです。

学生のみなさん向けのメッセージは沢山コラムを書いたので、ヒマならぜひ読んでください。

特に、自分で決める勇気が仕事を選ぶ上では大切だと思います。

2 replies
  1. 夢見るK
    夢見るK says:

    はじめてコメントします。いつも何か刺激をもらえるblogで楽しく読ませて頂いています。
    「日本が終わっている」というのには、終わっている状態をどう定義するかにより変わってくると感じています。
    今の経済力(世界第2位?)を維持できないことが「終わっている」とすれば、必ずそうなると思います。
    温かい家に住めて、食に困らず、それなりの生活ができる国、もしくは、世界に向けて挑戦していく国ということではまだ「終わってない」と思います。

    非英語圏のいわゆる発展途上国・中進国の中産階級以下で生まれ育った人たちは、苦労して本国の大学教育を受けても国際的な評価は得にくいです。彼らは先進国へ大金出して渡航費用・大学費用をねん出して、国を捨てる覚悟をして先進国でのチャンスを狙ってやってきますよね。
    今しばらくは、日本の大学教育で得たものは、まだglobalに認めてもらえますし、海外に出るのに、今はまだ日本を捨てる覚悟をする必要もないです。途上国・中進国では、本当に大変な逆境を乗り越えてしか得られない機会を、日本で生まれ育ったというだけで得られる状況はまだ暫く続くと思います。

    問題は、日本は未だそんな恵まれた環境にあることに気づかずに次の一手や世界へ挑戦しないで過ごしている人が多いことのように思います。

    そしてこの挑戦を思いとどまらせるのが、私がいなければこの会社・部署は困る、会社はその人がいないと困る(代替不能)と思いこむ社会レベルでの「共依存」状態だと感じてます。
    # 個人レベルの「共依存」が引きこもりという日本独特(?)の社会現象を起こしていると理解しています。
    これを打ち破るのが、「自己責任」・「自立」した生き方だと思っています。会社・社会に貢献をすることは考えても、会社・社会に何かしてもらうことは期待しないことだと思います。
    Ask not what the country can do for you, ask what you can do for the country! ←このphraseで正しかったかちょっと不安。。。

    Reply
  2. yokichi
    yokichi says:

    >夢見るKさん

    仰るとおり、今の日本という意味では終わっていないと思いますし、世界第3位でも4位でも十分幸せだとは思いますよ!

    共依存の中での自立のお話よくわかります。しかし日本で教育されているとなかなかそういうものが生まれないのが困りものですね。

    Reply

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