ゲーム業界あれこれ

■ カプコン訪問

僕が軽いゲーマーであるせいか、ゲーム関係で人と話をすることが多い。

先日は、アクセンチュアのサンフランシスコオフィスの方に、ゲーム業界の人を紹介して欲しいと言われてまたカプコンUSAのお友達のところにお邪魔してきた。受付でStreet Fighter 4をやってから、ゲーム業界の動向についてディスカッション。

日本のゲーム会社の調子はよく、不況にも関わらず、去年のクリスマス商戦は過去最高の成績であったようだ。一方で、アメリカのゲーム会社はかなり調子が悪く、軒並み赤字。一般論として、なんでか、という話になった。

  • ゲームは映画と一緒で、事前のマーケティングにかなり売上が影響される一方、大ヒットと大失敗に分かれやすく、コストを管理が難しい。しかし、日本のゲーム会社は工程別の細かい指標管理などを徹底するのが得意。また、ゲームデザイナーを社内に抱えているので管理しやすい。
  • 一方、アメリカの会社はプロセス管理作業がゆるくコスト高な体質である。外部のゲームデザイナーを使っているので、面倒な指標分析などを導入するのは嫌がられるのかも。
  • アメリカのゲームは、ライセンスフィーを払って有名コンテンツを外部調達するケースが多いため、需要予測をはずすと赤字になりやすい。例えば、ハリーポッターやメジャーリーグのような超有料コンテンツホルダーに対し、かなりのフィーを頭金(+売上ベース)として払っているので、不況で需要が売上計画を外すと赤字になりやすい。
  • 一方、日本のゲームは、コンテンツが自前なのでむしろおもちゃメーカーなどからライセンスフィーをもらう側(もちろんファイナルファンタジーのように、自社で製作までしちゃう場合はライセンスフィーは入らないだろうが)。外部コンテンツ頼りのゲームではなく、ゲームの質がコンテンツ資産を作っているという構造なので、安定感がある。

僕の印象としては、アメリカのゲームメーカーは、コンテンツを購入して、外部に開発させ、失敗リスクを分散させることで利益を生み出すファイナンス企業という印象。一方、日本のゲームメーカーは職人によるものづくり企業という印象です。いざとなると強い。

話していて思ったのだが、今後興味深いのがWiiの動向だ。ゲーム開発には数年かかるので、今ではなく数年後に、ゲーム本体が市場でいいポジションを確保している事が重要。Wiiはどちらかというとメインストリームのゲーム機というより、「おもちゃ」というポジショニングである気がする。おもちゃは短期的に飽きられる可能性があるため、今後Wiiがどのように成功できるかは、ゲーム会社にとっても重要となるだろう。Nintendoが、Wiiを低コストだけど大抵のゲームではGood Enough、というポジショニングでこのまま飽きられるまで引き伸ばすのか、Wii 2を出してPlaystationとXBOX 360を追い詰めていくのか、興味深いところだ。

————————–

■ NeuroSky

先週、友達がサンフランシスコのGame Developer Conferenceのチケットをくれたので、遊びに行ってきた。ブースが大盛況のNeuroSkyのCEOのStanley Yangさんにもご挨拶してきました。彼は僕の好きな「便器精神論」の提唱者である。便器精神論についてはまたいつか・・・。

NeuroSkyはね~、以前も書きましたが結構注目してますよ。NeuroSkyは低価格の脳波測定のヘッドセットを作っているメーカー。医療用の脳波測定機器はかなり高額なのだが、NeuroSkyは安価なスピーカーホンみたいなのをつけるだけである程度の脳波が測定でき、普通は必要となる肌につけるジェルも不要だ。どちらかというと、測定技術が得意というより、ノイズリダクション技術が優れているので結果として測定が出来ているという印象。医療業界に直接勝負できるような品質ではないが、ビジネスとして適用可能な領域を模索しながら、「集中」とか「リラックス(無心?)」みないな脳の動きは拾えている模様。今後、性能を向上させながら、より大きな市場へと階段を上っていく「新市場型破壊」(By クリステンセン先生)の典型パターンだ。将来的には、数百万円必要だった脳波測定機器の大部分の用途が、10ドルのヘッドセットで賄えるようになるとしたら、脳を研究する障壁が大幅に下がるので、新しい研究成果に結びつく可能性もある。そういう意味で、将来に期待している。

現時点では、NeuroSkyはハードを提供するだけで、アプリケーションの開発はしていない(SDKを提供しているだけ)。これは、「どういった分野で実用化されるかは、お金を使いたい人に任せる」というアプローチであり、どの分野が有望であるのかNeuroSkyにもわからない時点で利益を出す戦略としては賢い選択肢だ。これもクリステンセン先生の「創発的戦略」ってやつですね。

まずはゲーム・おもちゃ業界が興味を示している模様。Square-Enixがゲームのデモを作っていて、長蛇の列が出来ていた(1時間待ちとかになっていたらしい)。あと、スターウォーズの「フォースでボールを浮かせる」おもちゃとかも展示されていた。

これからの成長が楽しみなベンチャーだ。

あ~そろそろXBOX 360買わないといかん。MicrosoftのXBOXに先日エグゼクティブとして転職したscanRの友達に「アメリカでエグゼクティブとして転職するレジュメの書き方」について教えてもらった時「お礼にXBOX買え」と言われた。だから、仕事上の付き合いで買わなきゃいけないのですよ。いやー残念。なんかGold会員とやらにしてくれるらしいけど、残念。

0 replies

Leave a Reply

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

Leave a Reply

Your email address will not be published.

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.