ボランティア募集 2件ほど

直近で立ち上げを考えているプロジェクトが2つあり、僕と一緒にリーダーシップ取れる人を募集中。

1. 日本人のMBA生のネットワーク

MBA Top Schoolに行っている学生だけが参加できる何らかのClosed Communityを作ろうと思っている。MBAは意外と横のつながりがないのが残念だったので、学校の枠を超えて、就職活動の情報交換をしたり、Japan Tripのノウハウを共通化したり、興味の近い人同士が気軽にコンタクトし合える場を作りたい。Ning.comとかMLとか使って、まずはClass of 2011で実験してみようかと思う。

こういうのはニーズはあるだろうが色々な事情で内部の学生ではなかなか実現しにくいので、僕がボランティアとして外から管理すればWorkさせられるかな?という試み。

ターゲットのMBAの範囲は、どこかで決めなければならないので、最新のUS News/Business WeekのTop 10を組み合わせてこんな感じ。

      1. Chicago
      2. Dartmouth
      3. Duke
      4. Harvard
      5. Michigan
      6. MIT
      7. Northwestern
      8. Columbia
      9. Penn
      10. Stanford
      11. UC Berkeley
      12. Yale

※ボランティアとしては、各校のClass of 2011代表1名と、全体のAdminをできる人が1-2名ほしい。

2. テクノロジー/アントレプレナーシップに興味がボストン在住日本人のネットワーク

これはもう少しLong term で考えているんだけど。

ボストンでテクノロジーやアントレプレナーシップに興味がある日本人をまとめて、色々勉強会やセミナーができるネットワーキングの場を作ろうと思っています。ボストンの日本企業とHarvard/MIT/Babson/BUあたりのMBA/MOT/Engineeringの教授・学生を巻き込みたい。ちゃんとしたボードメンバーをそろえてNPO化できるといいんだけど。

※ボランティアとしては、まずは全体の運営方針の決定や組織設計を一緒にディスカッションできる人。具体的にセミナーで語れるテクノロジーがあるコンテンツ担当、勉強会やセミナーを組織できる運営担当、ボストンにいるテクノロジーのプロや教員へのアクセスがある人など。

そんなわけで、このへんのプロジェクトに関して僕と一緒にリーダーシップ取れる人がいたら教えてください。レジュメに書けるぐらいのちゃんとした組織化はしたいね。

引越しプラン

こんばんわ。アメリカ大陸を振り子のように往復する男です。東海岸と西海岸の間にも色々州があると聞きましたが、端っこばかり行き来しているのでいまだにマサチューセッツ・ニューヨークとカリフォルニア・オレゴンぐらいしか州の名前がわかりません。

よぉ~し、今週末ボストンに引越しますよ!予定はこんな感じ。

  • 4/30まで Globespan Palo Alto Office で引継ぎ
  • 5/1 引越し業者による荷物の運び出し
  • 5/2 パロアルトの自宅の大掃除
  • 5/3 ボストンへ移動、West Endあたりの短期アパートに住む
  • 5/4 Globespan ボストンオフィスで勤務開始
  • 5月末までにアパートを探す
  • 5月末に再度引越し

ということで、これからばたばたしそうです。でも、冬が終わってからボストンに行くことになって良かったなあ・・・。

HBSのみなさん、ぜひ遊びましょう。

コーヒーでカルチャーショック

新入社員としての一週間目が無事に終わった。

今週は、色々と書類手続きあり、引越し手続きありと、ばたばたしたまま一週間が過ぎたという感じだ。いろいろ引き継ぎしてくれているりおちゃんには迷惑かけっぱなし。いろいろ気を使わせてすまんねりおちゃん・・・。ちなみに君がブログのことを人に言うので仕返しに直リンクします。

それにしても、やっぱりベンチャーとは全然雰囲気がちがうなあ。まだ、違和感がとってもある。襟付きのシャツを着てるみなさんを見て、ジーパンじゃだめ?とか思うし、エンジニアがいなくてアシスタントが多いのもなんかアシストしすぎな感じがする。プリンタから書類を印刷すると、一枚目に「YKOGA」と大きく書いた紙が一枚印刷されるので、毎回紙が一枚無駄になるのが気になって仕方がない。冷蔵庫の中がにちゃんとしたジュースが入っているだけで「こんなものにまで会社の金を出すのは贅沢すぎる!」と思ってしまう。いや、ベンチャーでも調子がいいところはもっとすごいけどね、LinkedInの冷蔵庫なんてもっとすごかったし。Googleも時々行くけどすごいなあ。とにかく、ベンチャーの貧乏性が体の芯まで染み付いてしまった気がする。

しかし、個人的な最大の違和感は、出社すると受付&事業開発チーム秘書のアリーナちゃんが元気にコーヒーを入れてきてくれること。しかも、いつもソーサーの上にナプキンが挟まっており、アワワーとなる。これまでの人生、家でも会社でも自分で入れてきたし、会社ではコップも自分で洗っていたわけで、「当然自分でやることである」と思っていることを人にやられると、なんというか・・・人に迷惑をかけているできない子みたいな気分になる。

だから「アリーナちゃん、いいよ・・・自分で入れるから」といってみたが、「Yoさんはもうすぐボストンに行くんだからパロアルトでのコーヒーの入れ方を学ぶ必要はありません」と断られてしまった。うーむ。でも日本でも大きな会社ではお茶を入れる総務の人とかいるよね・・・、こういうのは素直に受け入れるものなのか?ま、きっとボストンで僕にはアシスタントはつかないだろうから、自分でやろう・・・。しかしこんなことでいちいちキモチワルイと思っている自分の器の小ささを冷静に振り返ると、どんなにがんばっても大物になれる気がしません、はい。

さあ、転職後も、低い視点を引っさげて、ビジネスの事もろくにかかない愛の日記をつづって行こうと気持ちを新たにしたところです。MBAに興味がある皆さん、シリコンバレーに興味がある皆さん、戦略コンサルティング・ベンチャー、ベンチャーキャピタルファンドに興味がある皆さんに少しでもお役に立つ気はございませんので、これからもよろしくお願いします。

Globespanでの勤務開始

ちぇん太の寝返りブームは今日もすごい。ゴロゴロして、ベビーベッドの隅っこでハマって、気に入らなくてエーンと泣いたりしている。奥さんは、寝返りができるようになったちぇん太が、寝返りながら世界を旅するという話をちぇん太にしてあげている。本人はまだわからないだろうけど。

さて、早速だが、昨日、scanRでの事務手続きを済ませ、Globespanでの正式な勤務が開始した。

朝はscanRでパソコンや鍵などを返却し、雇用終了の契約書にサインし、みなにお礼を告げた。みんながおめでとうと言ってくれ、笑顔で送り出してもらうことができた。本当にすばらしい会社だった。華やかな経歴の重鎮マネジメントチーム、シリコンバレーの本拠地であるパロアルトのダウンタウンという立地、Top Venture Capital との関係など、この上ない条件がそろっていたと思う。まして、英語も微妙なド日本人の僕がマーケティングディレクターをさせて頂けたのだから、こんな巣晴らしい経験はなかった。だから、本当に離れるのが残念。「いつかまた一緒に働こう!」と言いあって、オフィスを離れた。

そして午後からは早速Globespanへ。基本的にGlobespanの本拠地である東海岸側のポートフォリオカンパニー(投資先)のすべてを僕が担当することになるので、キャッチアップが大変。あと、僕の経験は主に経営コンサルタントなので、戦略立案は得意だが戦略の実行に関してはまだまだ。色々と勉強しなければならないが、特に営業経験がない部分を戦略で補いながら学んでいくというのが最大のスキル向上分野になりそうだ。でも、HBSのケーススタディで出てきたベンチャーの成長を自分が担当するというのは、ケースの中に飛び込んだようで、すごくエキサイティングだ。

夜は、JTPAの仲良しの皆さんがお別れディナーを開いてくれました。場所はマウンテンビューの波浪というレストラン。ブログでは語られない、順風満帆とは程遠い僕の波乱万丈の人生や、オフレコの裏話を満載でお届けしてまいりました。みなさん、ご馳走様でした!

今日もがんばります。

引越し作業中です

今日もパロアルトは暖かく、スカッと青い空が広がっています。いやー、ボストンにいったらこの気候を味わえないので、今のうちにエンジョイしておこう。奥さんも、iPhoneのYoutubeで、「ラジオ体操第2」をかけて、庭でこの気候をエンジョイしています。でもなぜ第2・・・。

←盗撮映像

そういえばちぇん太が昨日初めて寝返りをしたそうです。これからハイハイとかも始まるんだろうなー。すごい速度で成長している息子を見ると、パパも息子を見習って成長しないと!と思わされます。

ただいまH1-B VisaのTransfer待ち状態なので、引越し準備などを色々忙しくしているところ。まずは荷物をボストンのストレージに送り、むこうで家具つきのアパートに入ってそこから家を探そう、という感じ。それで、いま色々と業者を選定中。車とか全部込みこみで見積もりを出してみたら、3社の平均がフルサービスで7,500ドルぐらい。ということでuShipというサイト(こちらが引越しの条件を提示すると、引越し会社が見積もりを提示してくる、という逆オークションサイト)に登録してみたところ、最低5,000ドルぐらいからありそう。でもクオリティも下がるし、不測の事態(当日になって値上げ)とかも怖いので、ちょっと心配。

最近のシリコンバレーの景気はまあ、ぼちぼち悪いという感じですねえ。裏道のお店は引き続きつぶれており、レストランやショッピングセンターからも人がけっこういなくなっているらしい。

日本企業のシリコンバレー駐在の皆様はすごい勢いで帰国指令が出ているようで、どんどん日本人が減っている。駐在の皆様はコストが相当高いため、景気が悪くなるとまず帰国させられるとうわけ。もっと現実的な手当てにして、こちらに残れるようにしたほうがいいと思うんですけど・・・。個人的には日本人が減るとお気に入りの日本食レストランなどがつぶれちゃうのではと心配。

日本人の現地採用組もかなりレイオフされているので、「日本語を話せます」みたいなセールストークはほとんど通じない。グリーンカードホルダーですら仕事が見つからず大変なので、H1-Bホルダーともなるとかなり厳しい状態だ。景気が悪くなると、アメリカ人への職が優先されるので、そもそも就職が厳しい上に、H1-Bもグリーンカードも出にくくなっているという話なので大変だ。

採用側であるベンチャーの経営者のみなさんも、ベンチャーキャピタルのみなさんも、相変わらず、総じて慎重モード。もっと早く株価が上がってマルチプル(利益額の何倍で会社が売れるか)が改善してくれないと、株式公開も売却もできんということで、しばらくは全体的にはスローダウンという感じ…

ただ、株価が上がってきたのはすばらしい。こちらの皆さんの年金はファンドで運用されており、老後の蓄えが株価とともに激減している人も多いので、株価が回復してくれないことには消費もできないからね。

さ、テトリスでもやって気分を切り替えて、今日もがんばろう。

転職のご挨拶: Globespan Capital Partners

昨年ハーバード大学のMBAを卒業後、Palo AltoのモバイルベンチャーであるscanRのマーケティングディレクターを担当していましたが、この度、ボストンのベンチャー・キャピタルであるGlobespan Capital Partnersへの転職が決まりましたのでご報告させて頂きます。

Globespan Capital Partnersは、インターネット、メディア、通信、半導体、クリーンテック、バイオ、ゲームなどのテクノロジー全般へのアーリーステージ投資を得意としており、ベンチャーの経営に積極的に関与するハンズオン(経営参与)タイプのベンチャーキャピタルです。ボストン、パロアルト、東京に営業拠点を置き、約1100億円の資金を運用しています。

今後は、Globespanのハンズオン専門チームであるAsian Business Developmentのディレクターとして、投資先ベンチャーの国際展開を担当します。

■ なぜGlobespanか

Globespanでの仕事が非常に魅力的なものであったため、即決しました。

  • Globespanは世界のトップベンチャーキャピタルのリストにいつも登場している強力なベンチャーキャピタルである
  • これまでのようなDisruptiveなビジネスモデルをもつテクノロジーベンチャーの国際展開の仕事を、一社のみならず多くの企業に行うことができる
  • 投資家としてハーバードのケースに登場している優秀なベンチャーのCEOと直接経営戦略の議論をできる
  • 世界有数のベンチャーを育ててきた、経営のプロ中のプロであるアメリカのベンチャーキャピタリストと直接仕事ができる
  • 日本投資も行っているので、日本と全く異なり経営支援を重視するアメリカタイプのベンチャーキャピタルを日本に持ち込むことで、日本の若い経営者を育て、閉塞感のある日本経済にイノベーションを起こせるかもしれない

なんにせよ、これからも起業家サイドに立ち、夢のあるイノベーティブなビジネスの成長のためにがんばって仕事したいと思います。

■ 今後について

これからscanRでの仕事をとりまとめ、来月にはボストンに戻ります。パロアルトを離れるのはとてもさびしいですが、ボストンには母校があるので恩師や友人、後輩も多く、とても楽しみにしています。また、今後は日本出張も増えることになりますので、帰国の際はぜひ遊んで下さい。

今回の転職に関しましてアドバイスやご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。また、仕事柄、皆様のお力添えをお願いする場面が一層多くなると思いますので、ぜひ今後ともご指導をお願い致します。

Sequoia Capitalにぶらり旅

今朝はセコイア・キャピタルで働いている友達に、朝食おごってもらいに行きましたミーハーな僕。セコイアは大手のベンチャーキャピタルで、確か1兆円ぐらい運用してたような・・・。僕の金銭単位である「牛丼X杯」では到底数えることのできない数字ですね。ドラゴンボールでいうとスカウターが壊れる感じです。

僕のカーナビのTOMTOMくんがおばかなお陰でちょっと迷った末、無事にセコイア・キャピタルに到着。Sundeckとかいうレストランに入ったが、人がいない。どうやら、イースターというお子様イベントのせいで、今週はまるごと休みにしている人が多いらしい。

セコイアの建物。ベンチャーキャピタルの多いSand Hill Road通り沿いによくある森の中タイプのオフィスです。今日は天気が悪いね。

建物の内側にも庭が。

ちなみに、オフィスの内部はけっこうゴージャスでした。最近、オフィスの内装をきれいにしたところらしく・・・

  • かなり広々していて、きれい
  • ミーティングスペースがたくさん
  • 上場した企業のポスターがたくさん
  • Appleにも投資しているということで、オフィスのパソコンは受付含めほとんど24インチiMac

ちなみにその友達はクリーンテックが専門なのですが、この不景気でもビジネスプランがどんどん送られてくるらしく、プランの評価や、アントレプレナー(起業家)とのミーティング、ボードミーティングとかですごく忙しいらしい。でも仕事はとても楽しそうでした。

最近はベンチャーキャピタルの方とお会いする機会がかなり多いんだけど、いろんな面でほかのところより余裕がありそうな感じだった。さすがだなー。

生後5ヶ月になりました

はやいもので、うちの息子のちぇん太ももう5ヶ月になった。体重も2倍の8キロを超え、すくすくと育ちまくっている。夜通し寝てくれるようになったので世話も楽になってきた。

本当によく笑う子で人見知りも今のところ全くせず、外出してもおとなしくしていてぐずらないのでとても助かっている。

そんなわけで写真などを。自己満足ですみませんが、ここは僕の土地なので文句は言わせねえ。

さて、今日はパロアルトにお住まいの日本人の方にお誘いを受けてポットラックパーティ(持ち寄りパーティ)に行ってきた。アメリカ現地採用(非・駐在組)
の日本人で、かつ小さな子供がいる親というかなり狭い枠の仲だったので、初めてだったのに仲良くお話させていただけました。お誘いいただいたみわちゃん、
ありがとう!今日は、みんなお子さんのいらっしゃる方だったので、子供トーク炸裂しまくってました。いやーためになった。

あと、お会いした旦那さんはすごく前向きで上昇志向である優秀なエンジニア方で、経営コンサルタントのスキルについてインタビューされまくってしまいましたが、いい質問をたくさんされたので僕も面白かったです。

あと、アドバイスのお礼のメールが来て気づいたんだけど、もうHBSの2nd Roundでの合格発表があったんだね。MBA合格のお知らせが色々とまい込んで来ると、春だなぁなんて思っちゃったりして。以下、すごい共感しちゃったメールの一文・・・

この金、土、日の日本の3連休は、2年ちょっとぶりに普通に休みでした。よく考えると2年以上ほとんど休みが無かったのはびっくりです。怠けた日も多少ありましたが、1日たりとも受験が頭を離れませんでした。すごい久々に嫁と出かけました。近所のイトーヨーカドーでしたが、うれしかったです。

受験時代は、週末にイトーヨーカ堂に行く時間があるなんて夢のような話だよねえ。でも、これからは、入学までの短い時間を、たくさん遊んですごして下さいね~。苦労して合格を勝ち取ったみんな、本当におめでとう!

ゲーム業界あれこれ

■ カプコン訪問

僕が軽いゲーマーであるせいか、ゲーム関係で人と話をすることが多い。

先日は、アクセンチュアのサンフランシスコオフィスの方に、ゲーム業界の人を紹介して欲しいと言われてまたカプコンUSAのお友達のところにお邪魔してきた。受付でStreet Fighter 4をやってから、ゲーム業界の動向についてディスカッション。

日本のゲーム会社の調子はよく、不況にも関わらず、去年のクリスマス商戦は過去最高の成績であったようだ。一方で、アメリカのゲーム会社はかなり調子が悪く、軒並み赤字。一般論として、なんでか、という話になった。

  • ゲームは映画と一緒で、事前のマーケティングにかなり売上が影響される一方、大ヒットと大失敗に分かれやすく、コストを管理が難しい。しかし、日本のゲーム会社は工程別の細かい指標管理などを徹底するのが得意。また、ゲームデザイナーを社内に抱えているので管理しやすい。
  • 一方、アメリカの会社はプロセス管理作業がゆるくコスト高な体質である。外部のゲームデザイナーを使っているので、面倒な指標分析などを導入するのは嫌がられるのかも。
  • アメリカのゲームは、ライセンスフィーを払って有名コンテンツを外部調達するケースが多いため、需要予測をはずすと赤字になりやすい。例えば、ハリーポッターやメジャーリーグのような超有料コンテンツホルダーに対し、かなりのフィーを頭金(+売上ベース)として払っているので、不況で需要が売上計画を外すと赤字になりやすい。
  • 一方、日本のゲームは、コンテンツが自前なのでむしろおもちゃメーカーなどからライセンスフィーをもらう側(もちろんファイナルファンタジーのように、自社で製作までしちゃう場合はライセンスフィーは入らないだろうが)。外部コンテンツ頼りのゲームではなく、ゲームの質がコンテンツ資産を作っているという構造なので、安定感がある。

僕の印象としては、アメリカのゲームメーカーは、コンテンツを購入して、外部に開発させ、失敗リスクを分散させることで利益を生み出すファイナンス企業という印象。一方、日本のゲームメーカーは職人によるものづくり企業という印象です。いざとなると強い。

話していて思ったのだが、今後興味深いのがWiiの動向だ。ゲーム開発には数年かかるので、今ではなく数年後に、ゲーム本体が市場でいいポジションを確保している事が重要。Wiiはどちらかというとメインストリームのゲーム機というより、「おもちゃ」というポジショニングである気がする。おもちゃは短期的に飽きられる可能性があるため、今後Wiiがどのように成功できるかは、ゲーム会社にとっても重要となるだろう。Nintendoが、Wiiを低コストだけど大抵のゲームではGood Enough、というポジショニングでこのまま飽きられるまで引き伸ばすのか、Wii 2を出してPlaystationとXBOX 360を追い詰めていくのか、興味深いところだ。

————————–

■ NeuroSky

先週、友達がサンフランシスコのGame Developer Conferenceのチケットをくれたので、遊びに行ってきた。ブースが大盛況のNeuroSkyのCEOのStanley Yangさんにもご挨拶してきました。彼は僕の好きな「便器精神論」の提唱者である。便器精神論についてはまたいつか・・・。

NeuroSkyはね~、以前も書きましたが結構注目してますよ。NeuroSkyは低価格の脳波測定のヘッドセットを作っているメーカー。医療用の脳波測定機器はかなり高額なのだが、NeuroSkyは安価なスピーカーホンみたいなのをつけるだけである程度の脳波が測定でき、普通は必要となる肌につけるジェルも不要だ。どちらかというと、測定技術が得意というより、ノイズリダクション技術が優れているので結果として測定が出来ているという印象。医療業界に直接勝負できるような品質ではないが、ビジネスとして適用可能な領域を模索しながら、「集中」とか「リラックス(無心?)」みないな脳の動きは拾えている模様。今後、性能を向上させながら、より大きな市場へと階段を上っていく「新市場型破壊」(By クリステンセン先生)の典型パターンだ。将来的には、数百万円必要だった脳波測定機器の大部分の用途が、10ドルのヘッドセットで賄えるようになるとしたら、脳を研究する障壁が大幅に下がるので、新しい研究成果に結びつく可能性もある。そういう意味で、将来に期待している。

現時点では、NeuroSkyはハードを提供するだけで、アプリケーションの開発はしていない(SDKを提供しているだけ)。これは、「どういった分野で実用化されるかは、お金を使いたい人に任せる」というアプローチであり、どの分野が有望であるのかNeuroSkyにもわからない時点で利益を出す戦略としては賢い選択肢だ。これもクリステンセン先生の「創発的戦略」ってやつですね。

まずはゲーム・おもちゃ業界が興味を示している模様。Square-Enixがゲームのデモを作っていて、長蛇の列が出来ていた(1時間待ちとかになっていたらしい)。あと、スターウォーズの「フォースでボールを浮かせる」おもちゃとかも展示されていた。

これからの成長が楽しみなベンチャーだ。

あ~そろそろXBOX 360買わないといかん。MicrosoftのXBOXに先日エグゼクティブとして転職したscanRの友達に「アメリカでエグゼクティブとして転職するレジュメの書き方」について教えてもらった時「お礼にXBOX買え」と言われた。だから、仕事上の付き合いで買わなきゃいけないのですよ。いやー残念。なんかGold会員とやらにしてくれるらしいけど、残念。