シリコンバレーのレイオフと日本の派遣切り
どうでもいいけど、例えばイタリアから、電車で隣のドイツに行くのって、日本語でなんていうの?海外じゃないから、国外旅行?国際旅行?外国旅行?やっぱり、反対語が国内旅行なら国外旅行なんだろうか?東京から沖縄に行ったら海外旅行ではないのも不思議だ。
・・・んなこたぁいいのですが。
カリフォルニアの失業率。2007年の5%、2008年の6%からかなり上がって、2009年1月は10.1%に達したらしい。3月の数字はどうなっているのか気になるが、大きな改善は見込めない。うちの家のおとなりさんもレイオフされたし、最近会った人もかなりの割合で失業中だし、今日は知らない人から「仕事探しています」というメールが2通きた。
とはいえ、ステキなのは、シリコンバレーではレイオフなんて日常茶飯事なせいか、日本のように、「守ってあげないと」などといってNPOを立ち上げたり派遣村を作ったりする人もいなければ、「守ってくれ」とパニック状態で大騒ぎするヘンな人たちもいない。いちいち会社をクビにされたぐらいでパニック状態にはならず、むしろ人々は前向きでケロッとしている気がする。なんというか、みなさん、ITバブルの崩壊も経験しているせいか、けっこう慣れている気がする。
そもそも、失業というのはシリコンバレーが機能する上での大切な仕組み。ここでは新しい事業がどんどん立ち上がる一方で、将来性が危ういと判断した事業はダラダラ続けず部門ごと人材をレイオフしてすぐ撤退する。その結果、レイオフされた優秀な人材はもっと将来性のある事業へと再就職していく。この人材が有望領域に超スピードでシフトしていくという人材の流動性こそがシリコンバレーの競争力の源のひとつなのだろうね。
日本ではどう考えてもお先真っ暗の赤字事業を、事業どころか企業本体が傾くまで続けたがるので競争力を失った「古きよき産業」に人が張り付いたままなかなか離れない。自動車やエレクトロニクスなどの、お客さんがいなくなった「非有望産業」において、仕事もないのに会社に過剰人材を残すのは日本経済にとって大きなダメージだ。
ここは解雇された人や派遣さん側もフレキシブルに新しい分野に挑戦するのが必要になるだろう。例えば、お客さんのいなくなった業界に固執せず、エンターテインメント、輸入産業やコストダウンビジネスなどの不況に強い分野に積極的にトライするとか、これを機に新しいことを勉強するとか。
このシリコンバレーで人材が成長産業にすぐ移動することが経済を立て直すように、再就職活動中のみなさんは日本経済を強くする力をもっています。世界不況下で日本がリーダーシップを発揮しなきゃいけないタイミングなので、ぜひ日本のため、アジアのため、世界のためにも、ぜひ胸を張って転職活動して欲しいと思います!
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