がんばれ日本。その2
前回に続いて、日本の文化と資本主義が相容れない結果競争力を失ったけれど、日本もそんなに悪くないと思うぞ!というお話です。
確かに、日本経済は低迷し、日本は魅力のない国となりつつあるように見える。でも、アジア危機で他国が大ダメージを受けた中でも日本への影響が限定的であったことを見ても、日本には製造業を中心にものすごくしっかりした経済基盤があるように思える。確かに、ここ数十年のアメリカの経済成長は確かにめざましいが、実際にはTop1%の人がより儲かるようになっただけで、中流階級の人の生活は改善していないし、貧富の差は広がるばかりだ。20%の家庭が合計年収200万以下で、13%の家計が貧困にあえぎ、治安の悪いスラム街は大きな町なら大抵ある。不幸な生活を強いられた人たちのモラルは低く、犯罪率もとても高い。車の窓が割られるとか自転車が盗まれるなんて当たり前になっている。これが、すばらしく成功している国の姿だろうか?
アメリカの成功を支えてきたのは、徹底した株主至上主義ではないかと思う。正論を言えば資本主義経済下では企業は確実に株主の所有物であり、従業員や顧客よりも、まず先に株主に貢献するのが最も正しい。だか忘れてはならないのは、株主は基本的にごく一部の金持ちである。金持ちが企業活動をデザインするとどうなるかというと、全体として金持ちが済みやすく、金持ち以外が住みにくい国ができあがるのは当然だろう。だから、アメリカの社会には影があるのだ。
日本で「会社は誰のもの?」と聞くと、会社は従業員のものであり、顧客のものであるという意見が多い。業績が悪くなっても従業員をクビにしない。お金にならない顧客を満足させようとする。これでは、アメリカの経営と同じ土俵で戦っても勝てるわけがないし日本の競争力低下するのも仕方がない。やっぱり資本主義と日本人は合わないのだなあと思わされる。でも、それと引き換えに、社会全体として高いモラルと、快適な社会を保っているんじゃないだろうか。もし、国の経済活動の価値をお金以外で測れば、日本は決して劣ってなんかいないんじゃないかと思うよ。
あれ、この日記昨日読んだ時はもっと長くなかったっけ?気のせいかな?
この日記読んだ後でうちの会社の事考えてたんだけど、社員を大事にしてくれてるけど、給料は他の会社に比べて少ないんだよねえ。若い人達なんかは他の給料良い所に移ってっちゃう人も結構いるんだけど、なにしろ居心地が良いので、給料低くても結構優秀な人が残ってるんだよねえ。うちはリストラも一般社員の給料カット(VPはされた)もしたことないからJob Securityもあるし。私なんかもこの居心地を諦めて他の会社でこき使われる気にあんまりならないもんなあ。
これも経営方針なんだろうね。これで優秀な社員が結構薄給で保てるんだもん。