正月西日本一周青春18切符極貧の旅: Day 1

1月2日の夜、東京を出発

正月。ヒマだ。

何かすることがないかな、と思ったとき、西日本をあまり知らないので、ひとまず冬だし寒いから南にいけば何とかなるかな、と思った。うん、今日決めたけど、今行きたいから、今でるわ。何を持っていくか。ひとまず家にある食べ物を少し、下着をちょっと、あとは勉強道具だけ持った。辞書がやたら重い。

「ちょっと出かけてきます」と親にいうと、

「どこに行くの」と聞かれた。

「知らない。南のほう。学校が始まる前には帰ってくる」と答えたら、

「そう、いってらっしゃい」とまったく心配げもなく送り出してくれた。

お金はないので、ちょっとだけ貯金を下ろして、青春18切符(5日間、JR鈍行列車乗り放題という激安切符)を買うことにした。泊まるところとかはよくわからないが、死ぬことはないだろう。

山の手線で品川に向かう。車内でゲームボーイのテトリスで燃えて、大声出している2人組の男たちは、「ねぇねぇ、ソープ行きませんか?」「やだよ」「ちょっとォ!何でですかァッ?」などとやたらと大声で話している。僕はお酒を飲まないのであまり終電近い時間に電車に乗る事はないのだが、久々に乗ってみるとさすがにのりのりな人が多いものだ。新宿での深夜のバイトをしてたから、夜の新宿に立ち並ぶ怪しげな店をいっぱい見ているのだが、ああいうところに行く人間も実際はけっこういるのかなぁ、と感心した。

品川で、「ムーンライトながら」(JRの、夜行普通列車)に乗ろうとすると、全席座席指定と書いてあった。うわあ、騙したな、目白の駅員。品川に行けば予約無しで行けますと言っていたのだ。しかし小田原からは全席自由席になるという事なので、小田原に先回りして「ながら」を待つ事にした。

何とか空席につく事が出来、南へ向かう。一体僕は何処へ行くのだろう。まあ良い、旅は既に始まったのだ。

車内では余り眠れなかった。僕は大抵の所で眠れるが、それは首が安定していればだ。電車の座席や、飛行機の座席では殆ど眠れない。また、意外と音や揺れに神経質なのかも知れない。

神奈川、静岡、愛知

うとうとしていると、もうすぐ名古屋だ。早いものだ。 窓から外を見ていると、何処かの看板に「3℃」文字が見えた。はっはっは、なにか新しいジョークかいと思ったが、名古屋に朝6時ごろ到着したら容赦なく寒かった。

嘆いても仕方が無い上に名古屋を出来るだけ見ておきたかったので、駅を出た。段々明るく なってきたが、やはり寒い。暖かい飲み物の自動販売機の前で、暫くコーヒーを眺めていた。ああ、これを買って、両手で握り締めたら、 手が痺れるくらい暖まるだろうなと思ったが、そんな物質的豊かさは今回の旅行では捨てるつもりだったので買わなかった。

それにしても名古屋周辺には人が全然居ない。名古屋には人が居るのだろうか。わかった、名古屋は人間が住んでいないに違いない。・・・居るわけない。今日は1月3日で、しかも朝6時ときた。 普通の人なら家に居るだろう。いつもはもっと賑やかなのかも知れないね。いや、そうに決まってるわけなんだけど、おかげでぼくにとっての名古屋はいまだに「無人の町」という印象が強い。勝手だけど。

それはともかく、名古屋は新宿並みの大都市だ。大きなビルが立ち並んでいた。 僕はひとまず名古屋城を 目指してうんうん歩いた。途中で見た名古屋市役所は、古風で味があった。名古屋城に着いたが、9時まで開かないというので、今これを書いている。

だが、野良猫が僕と僕のノートの上を歩き回っているので大変書きづらい。やはりとても寒いのだろう。僕の膝で満足そうに寝ている。 猫に干し肉を与えてみる。僕でさえも何も食べていないのに、ちくしょう、幸せ者め。猫はすぐにそれを食べ終え、僕のリュックをあさる。恩知らずっ!!

長い事待ち続けて、やっと城に入る事が出来た。 名古屋城は殆ど焼失したそうだが、今では再建されている。中にはエレベータまであって、外見からは思いもよらぬ現代風の作りなので、がっかりした人も多いのではないだろうか。でもかっこいいからいいや。いちおうきておいてよかったさ。

名古屋城を出たものの何もする事が無く、友達に電話した。

「名古屋ってなにがあるの?」

「何も無い」

「ありがとう、参考になったよ。」

・・・ひとまず名古屋を離れた。

岐阜、滋賀

琵琶湖でも見ようと思い、岐阜、大垣を過ぎて米原に行く途中、「関ヶ原」という駅名に惹かれて電車を降りた。降りる予定はまったく無かったが、もうひとりのぼくが「だってあんた、関ヶ原だよ?」と言うので、しかたなかったんだもん。

しかし、雪が大層降っていた為、結局外に出る事は出来なかった。今まで天気が良かったのに、急に降り出したんだ。これは天気が変わったというより、気候が変わったという感じかな。

関ヶ原駅は小さくて、当然自動改札など無かった。そして寒かった(あたりまえだよ、雪なんだから!)。時刻表を見間違えた所為もあり、この気紛れで降りた駅で長い事過ごす羽目になった。ちっ。

何とか米原を過ぎ、大津についたのは夕方だった。大津で暗くなり始めた琵琶湖を暫く眺めた。さて、今夜は何処に泊まろう。 名古屋の友人の家に泊まるつもりだったが、今から戻るのも面倒だ。面倒というより、きた道を引き返すのがむかつくんだ!さあ、進むぞ。というわけで無計画に西に向かった。

京都、大阪

京都で、寺は全て閉まっていると言われ、 大阪に行って飯を食う事にした。そう言えば昨日の晩から何も食べていない。勿論1円も使っていない。大阪についたのはよる9時頃であった。でも、どこに行こう?大阪で食べるなら道頓堀だというのが常識なようなので、道頓堀は何処ですかと聞くと、環状線で正反対の所にあるJRなんばで降りろと言われた。JRなんばで降りるが、道頓堀が何処だか分からず適当に歩いた。なかなか見つからずに寒い中歩いていると、どうでも良くなってきしまった。関西の方が 寒いのだろうかと思っていると、「今日むちゃくちゃ寒くない?」と言っている女の子がいたので、どうやら寒いのはいつもの事ではないらしい。

一晩過ごせる24時間営業の店は無いかなと探していると、 たまたまかに道楽の看板が目に入った。かに道楽は満席だったのでくいだおれで食べた。牛肉を卵でとじた「他人丼」を食べてみる・・・別に旨くはないような・・・有名なだけで、おいしいって事でもないのかも?

姫路とカプセルホテル

何処で一晩過ごすかな。大阪駅のあたりに安い宿が見当たらないので、無計画に南に向かう電車に乗り込んだら、姫路で止まってしまった。終電だったらしい・・・。

暗い。人がいない。寒いよぉ。

姫路で降りて、駅員に「この辺に泊まるところは在りますか」と尋ねると、大和銀行の角に在るという。 言ってみると、カプセルホテルがサウナ付きで3300円!貧乏な僕には痛い出費だが、 この寒さの中野宿して、ここで風邪をひいたらかなりばかなので、本日は姫路泊決定です。

カプセルホテルに泊まるのは生まれて初めてで、不安だったが、これがまた以外と素晴らしい。 大きな風呂とサウナがあって、気持ち良い。石鹸、歯ブラシ、櫛、ドライヤー、何でも必要なものは在る。野宿を考えていた僕には十分すぎるほどだった。 カプセル内にもテレビやラジオ、目覚まし時計などが揃っている。狭いが、なぜかそれがまた安心していい・・・。

目覚ましを4:30にセットし、 ゆっくり眠りについた。うはうはだぜ。

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