CanBeを買った父
知ってる?NECの一体型パソコン、CanBe(キャンビー)。これはねー、僕が1994年に親に買ってもらった、当時最新のパソコン。
なんとマウスでOSが操作できるというWindows 3.1がプリインストール済みで、しかもハードディスクが最初から内臓されている!ブラボー。しかも、なんとCD-ROM、テレビチューナー、モデムとダイヤルアップソフトウェアが最初から内臓されているという「マルチメディア・パソコン」であった。なんという先進ぶり・・・。いやいや、マジで。この前に僕が使っていたパソコンは、フロッピーディスクスロットが2つある以外は、文字通り何もなかったの。
僕はこれで時々インターネットしていたわけだ。そもそもインターネットなぞ知っている人自体が極めて少なく、当時Yahoo (英語)があったかなかったか、ぐらいで見るものもあまりなかった。さらに、インターネットに接続するまでが大変。
- そもそも普通の人がやるものではないので設定がかなり複雑、わかりやすいマニュアルなど存在しない
- インターネットプロバイダなど存在しないしADSLや無線などの技術など当然ない
- テレホーダイ(深夜になると特定の電話番号への発信が月額固定料金になる)も存在しない
- Internet ExploerはおろかNetscapeも存在しない
- マニアがお気に入りをリストアップしているというレベルの「検索エンジン」しかない
という時代においては、般ピー(死語)がネットワークに接続するなどというのは正気の沙汰ではなかった。でも、おかげで誰のサポートも無くパソコンを使えるようになった。大学に入った頃には僕はパソコンに詳しくなっており、大学に入ってからも、全学を巻き込んだインターネットプロジェクトのアドバイザーとして働き、アメリカにコンピュータ・サイエンスを学びに交換留学し、エンジニアとして会社立ち上げに参加し・・・と、インターネット産業の急成長とともに、20歳前後には冒険の人生を歩むことができた。そんな思い出のCanBeは、はるか昔に壊れて捨てられてしまった。
でもね、思えばとても大事だったのが、まだ「パソコンは必須」なんで宇宙の誰も言っていない時代に、父が25万円もするパソコンを買ってくれたこと。25万円なんて普通気前良く出してくれる金額ではないのだが、ぶっちゃけケチな父がなぜか買ってくれた(父は色々ビジネス雑誌などを読んでいるので、トレンドを見る力があったのかもしれないし、新しいものにチャンレンジする意欲があったのかも?)。
なんにせよ、子供がわけのわからない新しいものにチャレンジしたいと言っているときに父がサポートしてくれたことが、人生において非常に貴重な出来事だったと思う。あそこで普通に「ダメ」と言われていたら全く別の人生だったかもしれない。
僕もわが子ができたら、新しいことへの挑戦はサポートしてあげたいと思う。
をを!!我が家のの1stPCもCanbeでした(笑)
確かWindows95が出たての頃。
とはいえ私は古賀さんのようにスペシャリストにはなれませんでしたが・・・。
うちの父親の場合、何の根拠もなしに、「これからはパソコンの時代だ!」と言い張り、購入。結局私しか使わないままでした。。。うちの父も、ファミコン発売と同時に買ってみたり(おかげでAボタン、Bボタンが四角いゴムでマリオやり難し。)、意味不明に先見の目があったのかもです。
あ、CanBe仲間だ!うーん、マニアックなところでつながりましたな。確かに四角のゴムボタンはアクションには向いていないのだ・・・。でも結局恩恵を一人で受けていたなら、いいんじゃない?うちはファミコンなかなか買ってくれなかったよー。