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MBA(または大学院留学)のエッセイ・カウンセラーの選び方

MBAの受験に必要なものは、TOEFL(英語)、GMAT(論理・読解・数学など)、GPA(大学の成績)、推薦状(普通2通、HBSやスタンフォードなどは3通)、そしてもっとも重要なのがエッセイである。なんで「最も」重要かというと、TOEFL/GMAT/GPAは「高いと合格が決まる」より「低いと不合格が決まる」という要素のほうが強く、最終的に自分を差別化するのはエッセイだからである。 エッセイとは、大学ごとに指定してくる各種質問に対し、決められた方法で答えていく小論文である。質問のパターンとして多いのは、「なぜMBAが必要なのか」「なぜうちの大学なのか」「あなたはどういう成功をしてきたか」「あなたにとって何が一番重要か」といったオーソドックスなものから、「あなたが経験した倫理的なジレンマと、その解決策を述べよ」とか「あなたは~のような状況に陥ったらどうするか」といったものまで、幅広い。こうした質問自体が、大学のカラーを出していることもある。 大学側は、こうした質問への回答から、「この出願者はうちの大学にフィットするか」「この出願者は頭が良いか」「この出願者は倫理観があるか」「この出願者は将来成功するか」「この出願者はユニークで、ほかの人にできないような事ができるか」といったいろいろな評価項目から、合否を決定するのだ。 エッセイはきわめて重要なので、プロのアドバイザーがいると非常に助かる。なぜなら、受験生一人で大学のカラーを分析するのは限度があるし、自分のゴールをクリアにするためのディスカッションパートナーがいるのはとても心強い。もちろん、英語ネイティブの観点から、的確・論理的・情熱的文章の構成を手伝ってもらうことも必要だろう。 エッセイカウンセラーは、たいてい時給2~3万円ぐらいが相場だ。しかも、複数の大学に出願するので、いろいろ相談している間に100万円ぐらい使うことも普通にある。もちろんこれはとても高い買い物なので、非常に慎重に決めなければならない。僕も、かなりいろいろなエッセイカウンセラーに会った。僕が考慮したポイントはいくつかある。 ■カウンセラー会社の過去の実績 vs. 価格 まず重要なのが、実績。エッセイカウンセリングの会社は山ほどあるが、トップスクール、たとえばHarvard Business Schoolへの合格者は全体で毎年10人強しかいないので、トップスクールへの合格者数というのは非常に重要である。しかし注意したいのは、「商業主義の会社はウソをつく」ということ。実は、トップスクールに合格すると、一回セミナーを聞きに来ただけという受験生に、お金を出して「うちのおかげで受かったことにしてくれ」という話をすることがあるので、「ここからハーバードって、本当?」みたいな疑いはある程度持っておいたほうがいい。現実的にハーバードやスタンフォードに合格させた実績で強いのはやはりインターフェース。しかし、インターフェースの場合、「受かりそうな学生を選んでいる」ということはある程度考慮しておいたほうがいいだろう。僕がインターフェースに行ったときは、「お前を入れてやるかどうかは俺が決める事だ。入りたかったら、どうして俺がお前を見なければならないか言ってみろ」と言われた。結局僕のことを見てもいいぞと言われたが、僕には合いそうもなかったし、頭金80万円ぐらいで、誰がエッセイカウンセラーかはお金を払うまで教えてくれないと言われたのでやめた。しかし、金額をかえりみずデバリエ氏に見てもらえる可能性にかけたいなら、見てもらうといいだろう。デバリエ氏の力は本物のようだ。 結局、実績があるカウンセラーは高いわけで、このバランスの中で、自分がどれだけ人に頼るべきかを見極める必要がある。また、まだ有名になっていないカウンセラーは狙い目である可能性もあるので、実績=実力ではないことも見極める必要がある。というのも、極論を言うと、英語がもとから完璧な場合、もとからトップスクールに受かる実力がある人のエッセイは強い。よって、カウンセラーによる修正がエッセイに与える影響はあまり大きくないし、いなくても合格する可能性も十分あると思う。しかし、トップスクールを目指して努力する人はエッセイの100万円ごときケチらない人が多いので、保険のように高いお金を払うという側面があるので、実績を図ることはそもそも難しいのだ。本質的に、どの程度のサービスにどの程度お金を出すべきかというのは、周りに流されずに判断したい。 ■カウンセリング方針1: 代筆 or 自筆に修正 or 単なる英語の修正 これは、ベースの文章を自分で書くかどうか。本来は違反なのだが、代筆をしてくれるエッセイカウンセラーは結構いる。非常に忙しい仕事をしている人の場合は金を積んで代筆を頼んだほうが圧倒的にエッセイを量産できるので、この可能性も考えたほうがいいかもしれない。しかし、代筆もいいことばかりではない。自分で書くと、思考が深まる。となると、面接時、予測していなかった質問が来ても、自分でちゃんと考えているので深みのある返答ができるようになるのだ。時間が許すなら自筆を修正してもらうスタイルをお勧めする。なお、単に英語の修正がいいなら、EssayEdgeを使おう。人によっては、内容に関しても的確なアドバイスをくれるが、そういう人はすぐに独立してしまうので誰がいいカウンセラーかは常に流動的。エッセイエッジ経験者間で情報網を駆使して、いい人がだれかを見つけ、その人を直接リクエストするようにするとお得だ。 この選択肢は、どれがいいという問題ではなく、どれが自分にフィットするか、である。 ■カウンセリング方針2: エッセイ内容における信念 エッセイカウンセラーによっては、「お前のしょうもないバックグランドでトップスクールに入るためには、お前は俺の言うことを聞け」といって、本来やりたくないような将来のゴールを勝手にでっちあげ、自分がやりもしなかったことをオーバーに言い切ってしまうようなカウンセラーもいる。確かに、結果が全てのビジネスなので、合格のためにはそれが正しいのかもしれない。しかし、「私はこんなふうにして世の中の役に立ちたいんです。だから、MBAでこんなことを勉強したいんです」と言ったとき、「ダメだ、つまらないな。それじゃ落ちるから、お前はこういうゴールにしておけ」と一蹴され、それでもあなたは人間として妥協できるか、というのは受験者の価値観次第である。もちろんカウンセラーと受験者のそれぞれがフレキシビリティをある程度もつ必要があるが、超えられない一線がどこで、このカウンセラーとうまくやっていけそうか、というのはある程度会話すればわかるだろう。 ■カウンセリング方針3: 無理が言えるか カウンセリング会社によっては、空き時間を最小化して予定を効率的に埋めるため、「時間枠」を売るタイプもある。これは怠け者の人がペースを維持するには良いのだが、アプリケーションの締め切り直前になって本当に助けてほしい時に、「時間外労働はできません」と言われたらけっこうつらい。 ■カウンセラー個人の能力1: 統合力 僕が考える統合力とは、「こんなことを書いているけど、本当はあなたがここで言いたいのはこういう事じゃない?」とか、「このエッセイでこのことを言うなら、別のエッセイでこういうバランスを取ろう」という、エッセイ単体ではなく、アプリケーション全体でストーリーを描き、本質的なフィードバックをする能力。これは、特に初期に自分のエッセイスタイルが確立していないころに助かるタイプのフィードバックだ。全体のデザインがきれいに練れないひとは、統合力が強い人と一緒にやるのは必須。 ■カウンセラー個人の能力2: 論理的思考能力 論理的思考能力とは、文章を見て、説得力があるか、あいまいなロジックがないかを見極める力である。自分で書いていると、気づくと自分は内容がわかっているのでロジックを省略してしまうことがある。こうなると、わかりにくい文章になってしまい、評価が下がってしまう。このようにロジックが甘い場合、鋭い指摘をしてくれると、エッセイの完成度が高まるので、非常に助かる。 ■カウンセラー個人の能力3: クリエイティビティ クリエイティビティとは、難しい質問にどう回答するか行き詰った時に面白いアイディアを出してくれたり、同じようなことを言うにも斬新なアイディアを提示してくれたり(たとえば、突拍子もない始まり方で相手の注意を引いておいて、驚きの展開に持っていくというような工夫ができる)する能力。さらに言うと話が詰まったとき「ちょっと考えてからまた連絡する」と言ってアイディア出しにコミットしてくれるという姿勢も含めて、頼りになると心強い。特に、大学ごとにWhy MBAをカスタマイズしたり、ほかの人には楽でも自分にとっては難題のエッセイにぶつかったりすることはよくあることなので、こうした状況を打破するためのパートナーがいることは、とても心強い。アイディア出しが自分でできる人にはあまり必要ない能力だ。 ■カウンセラー個人の能力4: 解決策提示力 カウンセラーのフィードバックスタイルとして、「ここがおかしい」という問題指摘型フィードバックと、「ここはこうすべき」という解決策提示型フィードバックとの二つがある。実際には、問題を指摘してもらって自分ですぐに答えが出るという場合は、できるだけ自分でなんとかしたほうが、自分らしいエッセイになるので良いと言える。一方で、問題はわかっているが解決策がわからないときもある。そういうときに「ここがおかしい」とだけ言われると、「わかってるよ!」となって行き詰ってしまうので、必要なときは「ここはこうすべき」と言い切ってくれるのも必要だ。エッセイを一人で書いていて、詰まることが多い人には必須の能力。 ■カウンセラー個人の能力5: 経験・知識 大学院には、それぞれのカラーがある上、受験生が受ける大学院は星の数ほどあるわけだ。こうした違いを踏まえて、「この大学にはこういうエッセイを書いたほうがいい」と言うためには、経験に裏打ちされた知識が必要だ。経験の浅いカウンセラーは、「ここはGMATの点が低くても入れるから受けろ」というレベルのアドバイスしかできない場合もある。また、自分がカウンセリングした学生が過去に入った大学院に対し「おまえはここが向いている」と言う(実際には、カウンセラーのエッセイスタイルが合っている大学院なのでそこを受けてほしい)という場合もあるだろう。学生の多様なゴールと、多様なカラーを持つ大学院のマッチングを見るのは楽なことではないので、実績もないのに「大学ごとのカラーに合わせたエッセイが書けます」と容易に言ってしまうカウンセラーを信用しないほうがいいだろう。 ■カウンセラーの人格 エッセイを書く、というのは、人生で重要だと思っていることを文章に落としていくと言う、きわめてセンシティブで、精神的な作業である。この作業の中から自分の価値観が見えてきたり、将来が決まったりもする事もあるため、軽い気持ちでやる類のものではない。よって、エッセイカウンセラーは、人生のカウンセラーという側面もあるのではないかと思う。こうしたことを、人間として信頼できる人に頼む事はとてもメリットがあることだと思う。逆に、人格が合わない人とやるのであれば、受かればそれでいいという割り切りが大事だろう。僕は、受験生は結構精神的プレッシャーの中で追い込まれているので、調子がいい時だけではなく、時には落ち込んだりする中でも、自分を理解してくれて、共に歩いてくれる信頼できる人を選ぶことをお勧めする。 —— こんな感じだろうか。ここまで読んでいただけたらわかると思うが、どのエッセイカウンセラーがいいかというのは一概に言えない。なぜかというと、どのエッセイカウンセラーがいいかは、 ・カウンセリング会社の方針が、あなたの方針にフィットしているか ・あなたの弱みが、カウンセラーの強みか(あなたが強いところが強くても意味がない) に依存するため、一般的に人気のカウンセラーがあなたに合ったカウンセラーとは限らないからである。だから、人によって評価が違うのは当たり前。人の意見に流されないように注意してほしい。 という警告をした上で、僕の場合は、江戸義塾のエド先生に助けてもらった。僕の場合は、エド先生の助力のおかげで、最難関であるHarvard Business Schoolに合格することができたので、とても感謝している。エド先生を選んだ理由として、大きく言えば、人間として信頼できたということと、方針がほぼ合った事、それからカウンセラーとしてバランスが取れていたことだろう。細かく言うと、以下のとおり。 僕的エド先生の評価 ■カウンセラー会社の過去の実績 vs. […]