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3 search results for: 長距離ドライブのように

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長距離ドライブのように その3 ~ オーバーヒートしないために

長距離ドライブのように その1 長距離ドライブのように その2 ~ ぬるま湯でマッタリしないために の続きです。 前回、「ぬるま湯ゾーンから抜け出せない人と、オーバーヒートゾーンで完全停止しているのに気づいていない人が多すぎます。」と書いたけれど、今回は、後者のオーバーヒートのお話。 オーバーヒートゾーンで完全に停止しているのに気づいていない人はけっこういます。 コンサルティング会社で は、入院する、ストレスで吐く、耳が片方聞こえなくなる、といった状況をよく目の当たりにしたが、これはオーバーヒートゾーンにいるのにスピードを緩めなかった末路である。僕もコンサルティング会社に入ったばかりのころは、そもそも力を抜いてはいけないのだと信じていたし、実は、いつどう手を抜けばいいのかもわからなかったので、長時間労働者のトップを飾ったこともしばしばだった。思い返すと、こういう時は、滅茶苦茶がんばっているだけで、思考は停止しており、実はあまり成長していなかった、と思う。 というわけで、今度はオーバーヒートしないために。 オーバーヒートのマネジメントは非常に難しいが、失敗した場合の痛手が大きいので注意深いアプローチが必要である。解決策は、結局、(1) メーターの温度をしっかり見ること。そして、気合とか根性とかバカみたいな事を言っていないで、(2) ブレーキを踏むという現実的な判断をすること。これだけである。ちなみに、メーターは、自分で作らなければない。どうやって作るか? (1) 自分だけのメーターを作ろう 一番手っ取り早いのは、一回ある程度オーバーヒートしてみることである。そして、オーバーヒートしつつも、自分の精神的、肉体的反応を、めちゃくちゃ客観的に分析するのである。これはしんどい。なんせオーバーヒートしているんだから余裕がない。しかし、すごいスピードで走りながら、自分がおかしくなる様子を、集中力を保って分析していくのだ。 僕の場合は睡眠不足で肉体が限界になると血の気が引く。ふるえが始まる。精神が限界に近づきと、吐き気がし、熱が出て、ネガティブな独り言が出てくる。これが僕が壊れるサインなのか。やばい。集中力が下がり、スピードが低下し、パフォーマンスが落ち始めた。仕事している気になっているだけで、思考が閉鎖的になりクリエイティビティがなくなってきた・・・。 ・・・ここを超えると危険だ。次に起こったら「これがオーバーヒート」だ。 この修羅場をくぐるというのが、メーターを作るという作業には最適だ。危ないが、経験上これが一番確実な気がする。ただこの「メーターを作る作業」はオーバーヒートしてもすぐに回復できる20代までにやらなければならない。30代、40代のヤワな精神・肉体では回復が遅すぎて取り返しがつかなくなるかも。 ちなみに、しつこいが、大事なポイントは、人によってメーターは違うので、決して他人のものを参考にしてはいけない。例えば、僕は頑丈だが、ふつうは体がふるえるまで仕事をしてはいけない(笑)。他人を参考にするから強迫観念で自分のメーターを見失いオーバーヒートする。 さて、そしてここからがもっと大事。 (2) ブレーキを踏むという現実的な判断をしよう 次に、本当にオーバーヒートしそうになったら、恥も外聞もなく、優先順位をドカンと切り替えてしまうのである。僕は限界がくると、あえて上司の許可なんか取らずに、堂々と遅刻したものだ。「病気です」といってズル休みしたこともある。 「プロとして無責任」というツッコミが現場から聞こえてきます。ごめんなさい。しかし、社会人を7年(短いけど)ほどやっていて分かった現実は、 実は、プロとして無責任なのは、あなたではなく「不可能を可能にしろ」という謎の状況を慢性的に押し付け続けるという環境をデザインした人(例:無能な上司)の能力の低さであることが多い(自分への反省含む 笑)。 犠牲になって不幸自慢している暇があるなら、無能な上司に頼らずに責任をもって自分の成長スピードや体調の管理を自分でするのがプロである。 あなたでなければできない仕事などほとんどない。実は諦めてもほとんどのことは問題がない(そうじゃないと思うならそれはほとんどの場合思い上がり)。 「所詮仕事でしょ」と気楽に考えないと思考停止するだけ。本当に諦めなければならないところを見誤って人生に大きな影を落としかねない。 だから、オーバーヒートゾーンに入ったらすぐに優先順位を一気に切り替えて力づくで「充実ゾーン」か「ぬるま湯ゾーン」に移動する。邪魔になるプライドや評価などはゴミだと思って捨てまくる。 維持不可能で、誰も助けてくれないのなら、自分で責任をもって管理する。そのために、スピードを出しすぎたら、思い切りブレーキを踏み込む。今踏まなければ、いつ踏むのだ?思いっきり踏むのだ!これが現実的な判断です。 結局、人によって積んでいるエンジンも、ボディの強さも違う。しつこいが、僕を含めて、他人を参考にしてはいけないんですよね。だから、自分のメーターで見るとがんばってない人はもっとがんばりましょう。自分のメーターで見るとがんばりすぎているひとは容赦なく休みましょう。 人生は長いドライブ。怠けたらそこで終わりだけど、倒れても終わりなので、ドライバーである自分がメンテナンスに責任を持ちつつ、長期的な目標を実現するというプランの中で、そのときに応じた最適なスピードを出していきましょう! 次回に続くかも。続かないかも。

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長距離ドライブのように その2 ~ ぬるま湯でマッタリしないために

第一回の長距離ドライブのように その1では、「がんばりすぎない(オーバーヒートしない)ギリギリの範囲で、自分が維持可能なスピードに収まるように調整するのが、いちばん充実していて、いちばん速くなる。」というお話でした。 なんでこんな当たり前っぽい話を今更しているかというと、僕から言わせて頂くと、ぬるま湯ゾーンから抜け出せない人と、オーバーヒートゾーンで完全停止しているのに気づいていない人が多すぎる。 そこで、今回は、前者ぬるま湯ゾーンから抜け出せない人にフォーカスしてみる。 実家近くの図書館で、僕が知る限り10年ぐらい毎日朝から晩まで司法試験の勉強をしている人がいた。10年毎日って、すごい根性だ。これは一見、充実ゾーンっぽい・・・しかし、横で見ていると、明らかに集中していない。しかも、帰り道にのんびりエロ漫画を立ち読みしてた。本人は、充実ゾーンでがんばっているつもりになっているが、完全にぬるま湯ゾーンでダレまくっているのである。司法試験に合格するためには悪いがスピードが遅すぎる。 おれがんばってるし~ ぬるま湯でマッタリしないために。 まず、今回は「プランがないからがんばれない人の話」でも、「実現するほどの目標でもないからがんばらない人」の話でもない。プランもあるし大事な目標なのにぬるま湯ゾーンから抜け出せないという人の話ですのでそれを前提に。 さて、ぬるま湯ゾーンにいるのはアクセルを踏むモチベーションがないからである。これは、「留学はしたいが単語の勉強がつまらない」というように、目標にはどうしても行きたいのだが、プロセスがあほみたいに退屈でやる気にならないという、非常にありがちな原因が多い気がする。こういう時は、自分の精神構造を分析しなければならない。 といっても、対策は単純で、 自分がどういうときに最もがんばることが出来たのかを思い出しましょう。 その心理的状況と同じ状態作り出しましょう。 それだけ。 例えば、学生時代に一夜漬けしたタイプの人は、本来ガンガンがんばれる素質があるので、安心。あとは、どうすれば、上手に一夜漬けと同じ精神状態を再構築できるのかを知ればいいのだ。そうすれば、一週間漬けだろうと一ヶ月漬けだろうとできてもおかしくない。 例えば「環境に追い込まれていたから」というのであれば、その要素を分解して、その状況を作り出してみよう! 成績について親に怒られたくなかった → 失敗すると誰かに迷惑がかかる状況を作りましょう! 失敗するのが恥ずかしかった → 今の仕事や勉強の結果を全部ブログで公開して恥をかくようにしましょう! 学校に払っているお金がもったいないと思った →予備校、本、 勉強道具や仕事道具などにお金を大量に使いましょう! 自習室で他の人と一緒だったのでサボれなかった → ウェブカメラで勉強している様子を世界に公開しましょう! 時々家族や友人に突然部屋にノックなしで入ってくるようにお願いしましょう! 退学させられそうだった → 失敗したら会社を100%辞めますと上司に伝えましょう! 要するに、誰しも、がんばれた時があるわけで、その状況を再構築すればいいというだけの話。言っている事は単純だが、その精神構造を詳細まで把握して再構築するのは簡単ではないし、再現する上では現実的には障害がたくさんあるので、自分のアタマでクリエイティブに考える必要がある。 ここで再確認だが、人によって何をすればモチベーションが高められるかは人によって違う。僕のように追い込みが効くタイプもあれば、目標についた楽しい状況を想像するために、目標を達成した人に会うとかいうほうが刺激になる人もいる。よって、他人に相談しても絶対に無駄。 さらに、遠いところを目指すか、近いところを目指すかが大事なのではない。「自分のスピードだといつ着けるか」が大事なのだ。スピードが出せるなら偏差値30でもトップ校を目指して全く問題ない。10年たっても集中できないなら司法試験なんてやめたほうがいいと思う。他人のスピードを参考にする必要はない。 時間 (人生に与えられた時間は固定) × 速度 = 距離 (目標により固定)という公式は変えられないし、人間には時間と肉体以外に大事な財産は何もない。目標に到達したいなら必要なスピードを出す。出せないと気づいたらすぐやめる。でないと貴重な時間を無駄にしてしまう。 次回は逆に、オーバーヒートしないためのコツです。

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長距離ドライブのように その1

なんだか僕のまわりにはがんばり屋さんが多い。仕事しながら英語をがんばっているみなさん、留学準備中のみなさん、これから留学生活が始まるみなさん、過酷な労働環境でがんばっているみなさん・・・やっぱり目標がある人はがんばっているし成長もすごいし、輝いていて、かっこいい。今日はそんながんばる皆様へのエールも込めて、「がんばること」をドライブに例えてお話したいと思います。 仕事の目標にせよ、勉強の目標にせよ、何かの大きな目標に向かって進むということは、遠い目的地を目指す長いドライブのようなものだと思う。僕たちは、がんばって前に進んでいるときこそ、スピードとエンジン温度のバランスをうまく管理しなければならない。 本当の車のドライバーは、常にスピードとエンジン温度の両方を管理している。長距離のレースを想像するとわかりやすいかもしれない。エンジンが熱くならない程度のスピードで運転しているなら、なかなか目的地にはたどり着けないので、なんでそんなレースに出ちゃったの?という話になるが、スピードを出しすぎてオーバーヒートするのも故障してかえって遅くなってしまう。 人生もそれと同じだ。高い目標を設定したくせにダラダラと進むだけでスピードが遅ければ、結局目標にはたどり着かない。一方で、早く目的地に着こうとスピードを出しすぎれば、がんばりすぎて精神と肉体がオーバーヒートしてしまう。オーバーヒートして故障(疲れすぎで倒れたり怪我をしたり、ストレスで胃潰瘍やうつ病になったり)してしまえば回復まで完全にストップしてしまうので結局スピードは遅くなる。 結局のところ、がんばりすぎない(オーバーヒートしない)ギリギリの範囲で、自分が維持可能なスピードに収まるように調整するのが、いちばん充実していて、いちばん速くなる。 ぬるま湯ゾーンは、いわゆるComfort Zone(快適な状態)。「できるとわかっていることをやっているだけ」なので何の痛みもなく楽だ。つまり前に進んでいないだけ。大きな目標があるのにここにずっといるのはおかしい(休憩のためなら良い)。口だけか、単なる甘え。 充実ゾーンはComfort Zoneから抜け出して歯を食いしばって挑戦をしている状態である。ストレスがたまるので疲れるがうまくやればマネジメントできるレベル。前に進んでいる実感を得ることができるので、大変ながらも日々充実感がある。 オーバーヒートゾーンはがんばりすぎで維持可能ではない。どんどん故障率が上がり、エンジン(精神や肉体)が故障すると健康が保てなくなる。いくら走っているときのスピードが速くても、故障時間が長くなるなら、「平均スピード」は下がる一方だ。これでは下手すればぬるま湯ゾーンでがんばっていない状態と変わらない。 人生は長期戦だし、すべてを自分でコントロールできるわけではないので、実際にはこの3つのゾーンを行ったりきたりするのは健全な状態だと思う。いきなり大変なことになってオーバーヒートゾーンでがんばらなければならない時もあるし、突然余裕がでてきてぬるま湯ゾーンでだれることやリフレッシュするために休みを取ってぬるま湯ゾーンでエンジンを冷ますこともある。 結局、大事なのは、長期的なバランスのマネジメントがキッチリできていることである。 ちなみに、僕は周りの人に比べると、そんなに頭がいいほうではない。というかアホだと思っている。なのに、こんなにすごい人たちの中で無事に生きることができているのは、たぶん手を抜かずにがんばりながらも、けっこういい加減な性格のおかげで、「他の人が故障するような時でも故障せず走り続けることができる」からなんじゃないかと思う。 だから、しょうもない話だと思われるかもしれないけど僕の中ではとっても大事なのです。 つづく。